素晴らしいです。ふらり、ふらりと感情が揺らされる。その理由をうまく言葉にすることができない。
その一言に尽きます。社会の中に薄く引かれている見えない線、それを無意識に越えた先に、まだ見ぬ才能が眠っているように思うのです。しかし、もしも自分がこの母親の立場であれば、感想は全く違うものになるのでしょう。柔らかくて優しいのに、薄い髪の端で指先を切ったときのような痛みが残る、素敵な作品です。
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特に「線なんて、どこにもないのに」という反復が強く効いていて、物理的な境界と社会的な境界のズレを印象的に浮かび上がらせています。ラストの「青信号」と母の祈りも静かに胸に残ります。全体として、詩的でありながらテーマが明確で、読後に余韻と痛みが残る、とても質の高い作品
すごいです。非常に読みやすく、かつ思考させる文章。描かれるのは、母と息子の二人。線はないのに、線が引かれているような関係性。闇を抱え、それでも願うのは、最後のセリフです。思ったことを文字に起こしていったら、なんだか分かりづらいレビューになってしまいました。とにかく、本当に素晴らしい一作でした……!
主な登場人物は母子の二人。彼女らが帰り道にした会話の一端を覗き見るというだけの話なのに非常に心を揺さぶられました。息子が喋る度に読み手である私と彼の間に境界線が引かれるような感じがして、だけど線なんてどこにもない。幸せになりなさいという強い願いだけが、どうやっても彼と同じ世界を見られない私の視界から幻覚の境界線を一瞬だけ消し去ってくれるような痛快さすら感じました。
学びの多い作品でした
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