概要
波動砲の光が天を焦がして、レヴァロンの村が焼かれ、カイトは家も母も失う。フラウロウを追ってくる黒騎士。親友のレオンが才能に目覚め、撃退するも、西からは山を超えてルーベリック帝国が侵攻してくる。空中要塞を止めるためには、フラウロウをエレナ王女に会わせる必要がある。これまでの生活は終わり、カイトは少女フラウロウと共に王都に向けて、逃げ出すように、立ち向かうように東へと駆け出す。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!物を浮かす、ただそれだけの力しかない主人公が、世界を救う物語
ファンタジーには、ハイとかローとかあるんですねえ。よく知らんけど。
本作は昨今流行りの異世界転生ものではなく、きちんとしたファンタジー作品であります。空に浮く要塞。落ちてくる少女。波動砲。そんなキーワードが『天空の城ラピュタ』を連想させますが、内容はジブリ的ではなく、どちらかというと、ラピュタ的。
ファンタジー世界にありがちなエルフとかゴブリンとかは登場せず、この世界に生きているのは人間のみ。ただし、そこに、魔法はある。
この世界の魔法は、ひとり一種のみ。それぞれに発現する魔法には当たり外れがあり、その魔法能力により、人のランクがある程度決まってしまう設定は、『魔法の国ザンス』…続きを読む - ★★★ Excellent!!!二度目のプロローグに辿り着いた時、鳥肌がとまらなくなりました!
これは、主人公カイトくんが、けしからん美少女たちから無条件に好かれまくってあたふたする物語です。
本作には、たくさんの美少女が登場します。
その華奢な身にはあまるのではないかと思われる、壮大な使命を背負った正ヒロイン、フラウロウ。清楚系儚い美少女枠。
主人公カイト君の幼馴染の恋人にして義理の姉にして実は長年の想い人でもあるエリシア。色っぽいお姉さん枠。
見た目は美しい赤毛の女の子、でも、その心はというと実は――? 凛々しくて男前なミューリィ。可愛い女の子枠(あれ?)。
生き様も、心も、ちょっぴりお茶目なところまで含めて、美しく気高く格好良くて素敵ですリディア嬢! 格好良いお姉さん枠…続きを読む - ★★★ Excellent!!!まさに成井風ファンタジア文学!!
個人的にファンタジー作品と言えば、小学生のころ夢中で読んだル=グウィンの『ゲド戦記』そして、ミヒャエル・エンデの『果てしない物語』を思い出します。あるいは、ロール・プレイング・ゲームの『ファイナルファンタジー』でしょうか。
今でこそ、「ファンタジー」=「異世界転生/召喚モノ」という等式が成立しえますけれど、fantasyとは本来「空想」や「幻想」を意味する語で、ギリシア語で想像、幻想力を意味するfantasticに由来しています。そして、作品のタイトルにも用いられているファンタジア(fantasia)という言葉は、ファンタジーと同義で用いられることも多いですが、「幻想曲」を意味する名詞…続きを読む - ★★★ Excellent!!!わからない……わからないのよ。でも、懐かしさで涙が止まらないの……。
ある日、辺境の村の上空に浮遊する要塞が現れて、放たれた光が周囲を焼き尽くす。
そして、その要塞から落ちてきた少女フラウロウを助けたことがきっかけで、少年カイトの冒険が始まっていく……。
もうね、清々しいほどに正統派ボーイミーツガールのハイファンタジーです。
時速160kmの渾身のストレートをミットに思いきりぶち込まれた気分です。
おまけにこのストレート、打者の目前で浮き上がってきやがる! なんて威力だ!
ついでに、主人公の身体も、敵の要塞までも(魔法で)浮いていやがる!
……まさか、ここまで狙っていて、この火の玉ストレートのファンタジー物語を投げ込んできやがったのか!? だとすると、恐…続きを読む - ★★★ Excellent!!!古き良き王道ファンタジーの世界を、愛すべきキャラクター達と共に
王国、帝国、空中要塞に迷いの森…もちろん、剣と魔法も。
ワクワクする王道ファンタジーの世界がここにあります。
主人公カイトと、共に冒険する仲間たちは、皆、どこか浮いた心をもて余していた少年少女で、彼等は出逢って、互いに影響しあい、助け合い、多くの悲しみを乗り越えて成長していきます。
しかし、このアツイ物語を語る主人公カイトの一人称は、成井先生ならではの達観系の大人びた語り口調で、サラサラと読めます。
長編ですが、なんだかあっという間に読み終わってしまった感じ…もっともっと、主人公たちの冒険を見たい!そんな風に思える物語です! - ★★★ Excellent!!!剣と魔法の世界に生きる「等身大の人々」の物語
王道ファンタジーと呼ぶには、この物語に登場する人々はあまりにも現実世界で生きている私たちに近すぎる。王道ファンタジーに必要な勇者などと呼ばれる特別な存在がいない。主人公の少年だけでなく、彼に関わる人もみんな特別とは言えないのではないと思います。
空から降ってきた少女は、何を考えているのかよくわからないところもあるけれど、実際に考えを口にしない人はよくいると思う。この物語で重要な役割を持つ少女なら、実際にいる人よりも魅力的に捉えられるのではないだろうか。
主人公の少年は、応援するだけではなく、いらだつことも少なくない。だからこそ、彼一人ではこの物語は成り立たない。
他にも、理解はできるけ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!昔愛したファンタジー世界はここにある
ファンタジー・異世界というジャンルの中で、自分が求めていたのはこういう世界なんだよと、読みながらとてもワクワクしました。
主人公は辺境の小さな村に住む少年。ちょっと特別ではあるけど、それは彼にとって決して喜ばしい特別ではありません。
友人や、姉との関係性の中で見えるそのコンプレックスのようなものがとてもリアル。
心情描写が巧みな小説が好きならここで釣られます。水城は釣られました。
そしてそんな彼らが暮らす村に訪れる異変のインパクト。読んでいてハラハラする小説っていいですよね。ただハラハラするだけじゃなくて、主人公が遭遇するのは「ここから先」が楽しみになるような出会いも含みます。
物語に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!空中要塞、浮上す!
ファンタジーといえば異世界転移モノが群雄割拠する昨今のWeb小説界隈にあって、真正面からハイファンタジー世界と向き合った作品。
牧歌的な山間の片田舎を故郷とする主人公。特殊な才に恵まれながらも幼い頃より偏見や奇異の目を向けられて育った少年。そんな彼を支えたのは、兄、姉と慕うちょっと年上の友人たちだった。
彼らと共に成長した少年は、自らの宿命さえ希薄になるような安穏とした日々を家畜のロバたちと過ごす。いつまでもこの平穏が続けばいいと願っていた。
しかしある日、突如として世界に転機が訪れる。
見たこともない巨大な空中要塞が現れ、地上に延々と続く影を落とした。
それはまるでこれから起きる惨…続きを読む