概要
仕事の次は家。最後の一つは、まだ言わない。
部長が死んだ。三年、病室の外で待っていた俺は、仕事を全部引き継いだ。
四十九日の法要の夜、部長の家で、未亡人は言った。
「主人がしていたことを、順番に引き継いでほしい。会社のことは終わった。家のことが残ってる」
日曜の庭の水やり。月末の墓参り。免許のない彼女のための車の運転。
四十一歳の彼女は、引き継ぐものを一つずつ口にして、最後の一つを言わなかった。
「今日まで、妻だった。明日から、何者でもない。今夜だけ、先に決めさせて」
喪が明けた夜に、俺は引き継ぎの最初の一つを受け取った。
一周忌で家を売る、と部長の妹が言う。残り三百日と少し。
引き継ぎ書は無い。彼女が順番に言う。言わない最後の一つは、十一月に。
部長が遺した役割を一つずつ受け取る、年上の未亡人との一年の話。
※性描写あり。登場人物は全員成人です。
四十九日の法要の夜、部長の家で、未亡人は言った。
「主人がしていたことを、順番に引き継いでほしい。会社のことは終わった。家のことが残ってる」
日曜の庭の水やり。月末の墓参り。免許のない彼女のための車の運転。
四十一歳の彼女は、引き継ぐものを一つずつ口にして、最後の一つを言わなかった。
「今日まで、妻だった。明日から、何者でもない。今夜だけ、先に決めさせて」
喪が明けた夜に、俺は引き継ぎの最初の一つを受け取った。
一周忌で家を売る、と部長の妹が言う。残り三百日と少し。
引き継ぎ書は無い。彼女が順番に言う。言わない最後の一つは、十一月に。
部長が遺した役割を一つずつ受け取る、年上の未亡人との一年の話。
※性描写あり。登場人物は全員成人です。
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