概要
魔法は使えない。だが、お前の魔法はいい鉄になる。
十六歳になると、誰もが一冊の魔導書を授かる王国。
港町の鍛冶屋の息子ルドガーが授かったのは、一文字も書かれていない白紙の書だった。
魔法は使えない。
父の遺した借金は金貨三百枚。
そしてこの国では、魔導書を持たない職人は、自分の打った剣に名を刻むことさえ許されない。
礼拝堂じゅうに笑われたその夜。
借金取りの放った火球から妹をかばって金槌を振ると――火球は、真っ赤な鉄の塊になって足元に落ちた。
「熱いうちに打て。今しか打てん」
白紙の書から響く、千年前の鍛冶師の声。
その鉄で打った短剣の前に、目にしか見えない文字が浮かぶ。
【火打ちの短剣】 等級:良品
打った者:ルドガー
生まれて初めて、自分の名が刻まれた。
敵の魔法は素材になる。仲間の魔法は刃になる。
魔法ゼロのまま、強さは
港町の鍛冶屋の息子ルドガーが授かったのは、一文字も書かれていない白紙の書だった。
魔法は使えない。
父の遺した借金は金貨三百枚。
そしてこの国では、魔導書を持たない職人は、自分の打った剣に名を刻むことさえ許されない。
礼拝堂じゅうに笑われたその夜。
借金取りの放った火球から妹をかばって金槌を振ると――火球は、真っ赤な鉄の塊になって足元に落ちた。
「熱いうちに打て。今しか打てん」
白紙の書から響く、千年前の鍛冶師の声。
その鉄で打った短剣の前に、目にしか見えない文字が浮かぶ。
【火打ちの短剣】 等級:良品
打った者:ルドガー
生まれて初めて、自分の名が刻まれた。
敵の魔法は素材になる。仲間の魔法は刃になる。
魔法ゼロのまま、強さは
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