概要
漢祚、未だ尽きず。老将は史書にない戦を始める。
後漢、初平元年(190年)。
董卓は朝廷を掌握し、幼い献帝を擁して天下に号令していた。
関東では諸侯が兵を挙げ、四百年続いた漢王朝は、今や滅亡の淵にあった。
その頃、長安の西、扶風には三万の精兵を率いる一人の将軍がいた。
皇甫嵩(こうほすう)。字は義真。
黄巾の乱を鎮め、歴代の名将にも数えられた、後漢末の宿将である。
史実において、皇甫嵩は朝廷からの召還命令を受け、長史・梁衍の挙兵の進言を退けた。
後世の史家は、その決断を惜しんだ。
――もし、あのとき。
皇甫嵩が召還を拒み、三万の精兵を率いて立ち上がっていたなら。
董卓は。
曹操は。
劉備は。
袁紹、袁術、孫堅は。
そして、漢王朝の運命は。
漢の臣として生きた老将が、漢室を守るために朝命に背く。
これは、史書に記され
董卓は朝廷を掌握し、幼い献帝を擁して天下に号令していた。
関東では諸侯が兵を挙げ、四百年続いた漢王朝は、今や滅亡の淵にあった。
その頃、長安の西、扶風には三万の精兵を率いる一人の将軍がいた。
皇甫嵩(こうほすう)。字は義真。
黄巾の乱を鎮め、歴代の名将にも数えられた、後漢末の宿将である。
史実において、皇甫嵩は朝廷からの召還命令を受け、長史・梁衍の挙兵の進言を退けた。
後世の史家は、その決断を惜しんだ。
――もし、あのとき。
皇甫嵩が召還を拒み、三万の精兵を率いて立ち上がっていたなら。
董卓は。
曹操は。
劉備は。
袁紹、袁術、孫堅は。
そして、漢王朝の運命は。
漢の臣として生きた老将が、漢室を守るために朝命に背く。
これは、史書に記され
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