概要
守るだけでは、救えない。
妹が消えた夜、流し台の水から声がした。
救難潜水士の城戸律は、妹の梢に頼まれるより先に手を出してしまう姉だった。
その梢が、撮影へ出かけた仲間とともに姿を消す。
六人が閉じ込められたのは、夜になると水没した異界につながる十二階建ての建物。
廊下も窓の外も水に覆われ、部屋から戻る道がない。
律は、かつて似た水の境で使われた帰還具「錨」を携えて潜る。
それが戻せるのは、律一人だけだった。
負傷した脚、傷ついた手、夜ごと失われていく乾いた床。
必要な物を運び、危険な役を引き受けても、六人を帰す方法は見つからない。
一方、梢たちは撮影の記録や道具を使い、自分たちのいる場所を確かめていた。
律が見てきた道と、妹たちが覚えている道は、同じではない。
互いの声と小さな合図を頼りに、七人は帰り道を探し始める
救難潜水士の城戸律は、妹の梢に頼まれるより先に手を出してしまう姉だった。
その梢が、撮影へ出かけた仲間とともに姿を消す。
六人が閉じ込められたのは、夜になると水没した異界につながる十二階建ての建物。
廊下も窓の外も水に覆われ、部屋から戻る道がない。
律は、かつて似た水の境で使われた帰還具「錨」を携えて潜る。
それが戻せるのは、律一人だけだった。
負傷した脚、傷ついた手、夜ごと失われていく乾いた床。
必要な物を運び、危険な役を引き受けても、六人を帰す方法は見つからない。
一方、梢たちは撮影の記録や道具を使い、自分たちのいる場所を確かめていた。
律が見てきた道と、妹たちが覚えている道は、同じではない。
互いの声と小さな合図を頼りに、七人は帰り道を探し始める
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