概要
今日の主役は、倒されるはずの魔物です
「魔物の配信など売れない。お前は今日で外れてくれ」
S級探索者・豹堂迅の配信チームで、俺、唐沢航は三年、企画と裏方をやってきた。相棒のゴブリンのゴブ助は、いつも画面の外で荷物番だった。
外されたその日、俺はゴブ助の頭に小さなカメラを付けた。
「ゴブ助。今日は、お前が主役だ」
同じ階層の、同じ通路。向こうから、豹堂の生配信の一行がやってくる。
ゴブ助は柱の陰に隠れ、拾った石をころんと転がした。豹堂の剣がそっちを向く。その隙に、ゴブ助は反対側から宝箱へ手を伸ばし、ついでにカメラへ得意げな顔を向けた。
コメント欄が流れ始める。〈そっちが主役かよ〉〈S級のほうが見失ってる〉
剣では、豹堂に一生かなわない。それでも、小さな体には小さな体の勝ち方がある。それを一緒に考えるのが、俺は昔から得
S級探索者・豹堂迅の配信チームで、俺、唐沢航は三年、企画と裏方をやってきた。相棒のゴブリンのゴブ助は、いつも画面の外で荷物番だった。
外されたその日、俺はゴブ助の頭に小さなカメラを付けた。
「ゴブ助。今日は、お前が主役だ」
同じ階層の、同じ通路。向こうから、豹堂の生配信の一行がやってくる。
ゴブ助は柱の陰に隠れ、拾った石をころんと転がした。豹堂の剣がそっちを向く。その隙に、ゴブ助は反対側から宝箱へ手を伸ばし、ついでにカメラへ得意げな顔を向けた。
コメント欄が流れ始める。〈そっちが主役かよ〉〈S級のほうが見失ってる〉
剣では、豹堂に一生かなわない。それでも、小さな体には小さな体の勝ち方がある。それを一緒に考えるのが、俺は昔から得
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?