概要
戦えない山の案内人が、一時間ごとの記録で二十年前の嘘を暴く
「ケルン、お前クビな」
「戦えない荷物持ちは不要なんだよ」
三年間、勇者パーティの荷物を背負ってきた山岳ガイドのケルンは、魔王城のある標高八千メートルの山を前に、銀貨三枚で追放された。
勇者たちは「三日だ。魔王城まで一直線」と言い放ち、魔法使いはサンダルのまま出発していく。
三千を超えたら、寝る高さは一日に三百メートル。ケルンの忠告は、誰にも聞かれなかった。
案の定、勇者一行は山の上で崩れていく。
責任を押しつけてくる勇者に、ケルンが差し出したのは、一時間ごとにつけた山行記録だった。「全部、書いてあるので」
そして山には、もう一つの謎が残っていた。
二十年前、先代勇者を見捨てた臆病者と呼ばれたまま死んだ、ケルンの父。父が積んだ道しるべの石は、記録より一つ多い。
王命で再び山へ入るケルンを待
「戦えない荷物持ちは不要なんだよ」
三年間、勇者パーティの荷物を背負ってきた山岳ガイドのケルンは、魔王城のある標高八千メートルの山を前に、銀貨三枚で追放された。
勇者たちは「三日だ。魔王城まで一直線」と言い放ち、魔法使いはサンダルのまま出発していく。
三千を超えたら、寝る高さは一日に三百メートル。ケルンの忠告は、誰にも聞かれなかった。
案の定、勇者一行は山の上で崩れていく。
責任を押しつけてくる勇者に、ケルンが差し出したのは、一時間ごとにつけた山行記録だった。「全部、書いてあるので」
そして山には、もう一つの謎が残っていた。
二十年前、先代勇者を見捨てた臆病者と呼ばれたまま死んだ、ケルンの父。父が積んだ道しるべの石は、記録より一つ多い。
王命で再び山へ入るケルンを待
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