一人の少女が起こしたある事件。彼女の綴った手紙を読むかたちで、これまでのすべてが語られていく独白劇です。端正な文章で綴られる愛憎入り混じる人間ドラマが最大の魅力。読み進めるうちに、彼女の書いた整った文字が目に浮かび、その美しい声が耳に届くようで、まるでその手紙を自分が読んでいるような気持ちになります。それこそがこの作品の持つ『引力』なのかも知れません。愛と憎しみは人を狂わせる。読了後、その先にあるのは本当に彼女の幸せなのかと問わずにはいられません。
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