銀座のバーでシェーカーを振る、腕利きのバーテンダー・真田。
しかし、彼にはもう一つの顔があります。
それは、日本を守るために暗躍する凄腕の防諜エージェント。
おしゃれなカクテル、ジャズが流れる店内、洗練された会話。
その華やかな世界の裏で、冷徹な諜報戦が繰り広げられます。
特に魅力的なのは、バーの日常とスパイ活動が巧みに結びついているところ。何気ない注文や小道具にまで意味があり、思わずニヤリとさせられます。
そして、スマートなバーテンダーと、任務には容赦のないエージェント。
真田の二つの顔が実に渋い!
**銀座の夜の華やかさと、裏社会の緊張感を味わえる、大人のハードボイルド・スパイ小説です。**
完成度がかなり高いです。
無駄もなければ、隙も無い。硬質なハードボイルド&スリル小説。
それでいて大人の人間ドラマとしても成立しているのが、なお魅力です。
他の方も仰っていましたが、凄腕エージェントでありながら一流バーテンダーでもある主人公の振るシェーカーの音、カクテルの鮮やかな色までもが、流れるようにけれんみなく物語に彩を添えているのが、なんとも心憎い!(つまり、エクセレント!)
頭脳戦、そして肉弾戦のやりとりの応酬もまた、余分な描写がなくて一瞬一瞬の駆け引き、そして攻防が肉薄したように脳裏に浮かびます。スリル満点。
個人的に、同性にも異性にも魅力を放つ人というのは、なかなかにいないと思います。
あるいは見せかけであればそれも容易いのかもしれませんが、本作は無縁、というか真逆。ハードボイルド小説ですが、幅広い方にお楽しみいただけると思います。
まず、タイトルがいい。『ギムレットをゴードンで』この意味もさることながら、言葉並びの音がいい。読めばセリフの声色やトーンまでも想起させるタイトルのつくりは好みにドンピシャでした。
主人公である真田は正直かっこよすぎます!(笑)が、なんといっても銀座のイケメンバーテンダーのよさよ。雰囲気づくり抜群の店で毎度最高に美味しそうなホンモノのカクテルを振る舞いながら、女性に笑いかけ、お洒落に語るその技量。幅広い層にファンをつくるのも納得です。本気で行ってみたいなぁと思うくらいに没入させてくれます。
作品自体は頭を使う場面も必要以上に止められることがないテンポの良さが魅力です。陰謀や策略など難しげな内容に反して、出すところは惜しみなく出し説明してくれるのでサクサク読める。その中で大きなネタをきちんと潜伏させる采配が、しっかりと読者をひき込ませてくれると思いました。Webに向くとても良い構成の魅力から、更新されたらストレスなくスッと読みに行きたくなる引力の強さがあります。
楽しませていただいております。ありがとうございます!
ギムレットとはジンをベースにライム果汁を混ぜたカクテルだそうで、口当たりは爽やかで飲みやすいのにピリリと辛口なお酒だそう。……まるで本作品のようです。
主人公、真田はバーテンダーと防諜エージェントの二つの顔を持つイケメン。
冒頭から中々ハードな展開ですが、日本を守るためには仕方ないのでしょう。
産業スパイ事件を颯爽と解決すると、豪華なホテルで本業の傍ら情報収集に励む真田。ターゲットの目星を付けて尾行の末、とある倉庫まで追い詰めるのですが……。
本物のスパイが書いているのでは? と思わせるような詳細な描写や、ロマンスシーンにも事欠かない本作ですが、何と言っても随所に登場するカクテルがどれもこれも美味しそうで印象に残ります。
日本を舞台にした、飲みやすくてもやっぱりハード&ドライな防諜活劇!!
タイトルからは洒落たバー小説を想像しましたが、読み進めていくと、その印象は良い意味で裏切られます。
主人公の真田は、銀座のバー「Baker Ave.」でバーテンダーをしながら、防衛庁情報本部の民間協力者として裏の仕事を請け負う男。
そして、この作品で面白いのが「バー」という舞台の使い方です。
「ギムレットをゴードンで」という一杯が単なる注文ではなく、情報のやり取りを意味する。
マッチ箱、ライター、時計、酒の銘柄――普段なら何気なく見過ごしてしまうものが、真田たちの世界ではすべて意味を持っている。
第一章では外国人エージェントを追う防諜戦から始まり、罠の裏にさらに罠が仕掛けられていることが判明する。単純な「主人公が敵を倒す話」ではなく、相手もまたプロであり、互いに相手の能力を探りながら次の手を打っていく構成が印象的でした。
第二章に入ると陰謀の規模が大きくなり、政治や官僚組織まで絡んできます。
そして第三章では、それまでの緊張感とは少し違った方向へ物語が動きます。
ロシア大使館員のタチアナと真田の関係が中心となり、任務と個人的な感情が切り離せなくなっていく。
特に第三章(15)まで読むと、それまで積み重ねてきた「仕事としての真田」と「一人の人間としての真田」の両方が見えてきます。
派手な銃撃戦だけがスパイものの魅力ではなく、誰を信用するのか、どこまで相手を守れるのか、そして任務と感情のどちらを選ぶのか。
酒とジャズの流れるバーを拠点に、静かな情報戦と激しい裏社会の駆け引きが進んでいく作品です。
「ギムレット」という一杯が、作品全体の空気を象徴しているように感じました。
バー、酒、ジャズ、車、情報戦、そしてスパイアクション。
こうした要素が好きな方なら、まずは「Baker Ave.」の扉を開けてみてほしい作品です。
日本の裏側で、己の職責を果たすエージェントの物語。
銀座ではイケメンのバーテンダーとして振る舞いながら、その裏では情報戦を戦い、相手の企みを探り、先手を打つ。
そして、いざ戦闘になったとき、特殊部隊仕込みの格闘術を相手に、エージェントとして培った技術を持つ真田が立ち向かう。
その駆け引きには、確かな格闘ロジックがあり、とっっても好みでした。
そして、直接的に描かれているわけではなく、たびたび描写されるベッドシーンの痕跡。
ちょっと大人な作品です。
情報戦、駆け引き、そして物理。
相手が仕掛ける企みを、真田は防ぐことができるのか。
ちょっと大人なスパイアクションを楽しみたい方に。