概要
格付け表に載らない目と手でも、兎の毛はほどけるし、滑車も直せます。
十年待った成人の儀で、わたしのスキルは「ランク外」と判定された。『観察』と『手仕事』。格付け表のどこにも載っていないらしい。
……うん、正直、そんな予感はしていた。
それで、乳母のマルタと二人、北の端にある古いお屋敷を任されることになった。もっとも、次の春分には家が帳面を確認し、お屋敷を残すか売るか決めるらしい。わたしたちがここで何をできるのか、それを見極めるためなのだろう。
窓は割れているし、井戸の滑車まで壊れている。庭の草はわたしの膝より高く、手入れどころではない有様だった。普通なら、どこから手をつければいいのか途方に暮れると思う。
でも、その庭で、毛のもつれた白い塊を見つけてしまった。そっと触れると、温かい。そういうの、放っておけないでしょう?
だから、まずは毛をほどいてみる
……うん、正直、そんな予感はしていた。
それで、乳母のマルタと二人、北の端にある古いお屋敷を任されることになった。もっとも、次の春分には家が帳面を確認し、お屋敷を残すか売るか決めるらしい。わたしたちがここで何をできるのか、それを見極めるためなのだろう。
窓は割れているし、井戸の滑車まで壊れている。庭の草はわたしの膝より高く、手入れどころではない有様だった。普通なら、どこから手をつければいいのか途方に暮れると思う。
でも、その庭で、毛のもつれた白い塊を見つけてしまった。そっと触れると、温かい。そういうの、放っておけないでしょう?
だから、まずは毛をほどいてみる
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