概要
迷宮の灯りを守る少年が、失われゆく道の先で、誰かの帰る道になっていく。
七つの巨大迷宮が存在する世界。帝国東部の迷宮都市アルネスには、七大迷宮のひとつ《エルナディア大迷宮》が口を開けている。迷宮は探索者たちに富と名声をもたらす一方、数多くの命を奪ってきた。
十五歳の少年ルアンは、そんな迷宮で働く《迷宮灯守》の見習いだった。彼の仕事は、探索者たちが迷宮から生きて帰るための道標《導灯》を点検し、修理すること。魔物を倒す英雄でもなければ、優れた魔術師でもない。そもそもルアンの身体には、人が生まれながらに持つ魔力の通り道《紋脈》が存在しなかった。
魔力はある。けれど、それを流す道がない。だからルアンは、自分で道を作り始める。胸から肩へ。肩から腕へ。そして、いつか指先へ。何度失敗しても、ルアンはただ一言を繰り返す。
「…もう一回。」
やがて彼は、与えられた紋脈では
十五歳の少年ルアンは、そんな迷宮で働く《迷宮灯守》の見習いだった。彼の仕事は、探索者たちが迷宮から生きて帰るための道標《導灯》を点検し、修理すること。魔物を倒す英雄でもなければ、優れた魔術師でもない。そもそもルアンの身体には、人が生まれながらに持つ魔力の通り道《紋脈》が存在しなかった。
魔力はある。けれど、それを流す道がない。だからルアンは、自分で道を作り始める。胸から肩へ。肩から腕へ。そして、いつか指先へ。何度失敗しても、ルアンはただ一言を繰り返す。
「…もう一回。」
やがて彼は、与えられた紋脈では
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