概要
「仕事が終わった。」――その一行目へ辿り着くための、十六年間の返事。
↓↓前作↓↓
『Letter III 〜数字に変わった返事の中で、きみを探した〜』
https://kakuyomu.jp/works/11054822662811123066
二度目の二十八歳。
誰にも頼らず、弱音も吐かず、ただ目の前の魚を捌き、売場の白い穴を埋め続けた綾瀬翔は、限界を迎えた夜、再び「あの白い場所」へと立ち戻る。
匂いも温度もない空間の床に並んでいたのは、十六年分の人生の断片だった。
中学の仮入部届、青い点のついた譜面、赤い値引きシールの台紙、四枚の辞令。そして、画面の向こうに積み上がった無数の「未読」と「下書き」。
「あなたは、どこで間違えたと思いますか」
「では、何を読まずに来ましたか」
間違えた場所なら、いくらでも数えられた。
けれど、自分の中に届い
『Letter III 〜数字に変わった返事の中で、きみを探した〜』
https://kakuyomu.jp/works/11054822662811123066
二度目の二十八歳。
誰にも頼らず、弱音も吐かず、ただ目の前の魚を捌き、売場の白い穴を埋め続けた綾瀬翔は、限界を迎えた夜、再び「あの白い場所」へと立ち戻る。
匂いも温度もない空間の床に並んでいたのは、十六年分の人生の断片だった。
中学の仮入部届、青い点のついた譜面、赤い値引きシールの台紙、四枚の辞令。そして、画面の向こうに積み上がった無数の「未読」と「下書き」。
「あなたは、どこで間違えたと思いますか」
「では、何を読まずに来ましたか」
間違えた場所なら、いくらでも数えられた。
けれど、自分の中に届い
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