概要
縁の向こうで、君が待っている。
「神様に毎日お祈りしていれば、いつか必ず縁が生まれる」
十七歳の天野奏汰は、祖母と二人で暮らす高校二年生。六歳で両親を亡くし、学校に居場所はない。それでも毎朝、坂の上の古い神社に油揚げを供え、手を合わせてきた。何かを願ったことは、一度もない。
六月のある朝、境内に現れた古い鏡に、雲海に浮かぶ城が映る。倒れかけた鏡を支えようと手を伸ばした瞬間、奏汰は光にのまれ――気づけば、神々の国・高天原にいた。
そこは、神々から忘れ去られた古城・天鏡城。帰り道は閉ざされ、人の世の時間は止まることなく流れていく。家では、祖母がひとりで孫の帰りを待っている。
城に近づくことを禁じられた、勝ち気な太陽の姫君・姫乃。奏汰の供え物を十一年間受け取ってきた白狐・こはく。記録の欠けた鏡守・しずく。自分の名を忘れてしまった
十七歳の天野奏汰は、祖母と二人で暮らす高校二年生。六歳で両親を亡くし、学校に居場所はない。それでも毎朝、坂の上の古い神社に油揚げを供え、手を合わせてきた。何かを願ったことは、一度もない。
六月のある朝、境内に現れた古い鏡に、雲海に浮かぶ城が映る。倒れかけた鏡を支えようと手を伸ばした瞬間、奏汰は光にのまれ――気づけば、神々の国・高天原にいた。
そこは、神々から忘れ去られた古城・天鏡城。帰り道は閉ざされ、人の世の時間は止まることなく流れていく。家では、祖母がひとりで孫の帰りを待っている。
城に近づくことを禁じられた、勝ち気な太陽の姫君・姫乃。奏汰の供え物を十一年間受け取ってきた白狐・こはく。記録の欠けた鏡守・しずく。自分の名を忘れてしまった
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