概要
人は九十秒で彼を忘れる。それでも今日、この靴だけは。
人は、日野透と会って九十秒ほどで、透のことを忘れる。顔も声も、話した中身も。写真や記録は残るのに、人間だけが忘れていく。
閉店四十分前の靴屋。四日前に買ったサイズ違いのスニーカーを、交換したいだけだった。けれど説明の途中で店員は初対面に戻り、話は何度でも最初からになる。
苛立った店員がひとり、業務端末に「確認済」と打ち込んでいく。それが、忘れたあとの彼自身に向けた記録になるとは知らずに。
(約7,700字・一話完結)
本作は、長編『人間未解』と同じ2049年の街を舞台にした独立短編です。本編を読んでいなくてもお楽しみいただけます。
https://kakuyomu.jp/works/2912051605026531058
閉店四十分前の靴屋。四日前に買ったサイズ違いのスニーカーを、交換したいだけだった。けれど説明の途中で店員は初対面に戻り、話は何度でも最初からになる。
苛立った店員がひとり、業務端末に「確認済」と打ち込んでいく。それが、忘れたあとの彼自身に向けた記録になるとは知らずに。
(約7,700字・一話完結)
本作は、長編『人間未解』と同じ2049年の街を舞台にした独立短編です。本編を読んでいなくてもお楽しみいただけます。
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