概要
言葉が消えると、世界が消える。それでも僕は、君の名前を書いた。
―あらすじ―
午前零時。
辞書から《夜》という文字が消えた。
暗さは残った。星も残った。けれど、それらをひとつの時間としてまとめる言葉が、どこにもない。
それが、最初の言震だった。
そこから世界は、ひとつずつ言葉を失っていく。
《海》が消える。水も波も魚も残っているのに、誰もそれを海と呼べない。ただ水平線だけが、意味をなくした一本の線として空と水のあいだに引かれている。
《悲しい》が消える。失ったものに震える反応だけが残り、それが何なのか、もう誰にも説明できない。
主人公の「僕」は、ずっと「君」と同じ文章のなかにいた。
《僕は君を愛している。》
その一文の意味を、確かに知っていたはずだった。
けれど《昨日》が消えて、二人の思い出は今とつながらなくなる。
《愛》が消えて、君を大切に思う理由が
午前零時。
辞書から《夜》という文字が消えた。
暗さは残った。星も残った。けれど、それらをひとつの時間としてまとめる言葉が、どこにもない。
それが、最初の言震だった。
そこから世界は、ひとつずつ言葉を失っていく。
《海》が消える。水も波も魚も残っているのに、誰もそれを海と呼べない。ただ水平線だけが、意味をなくした一本の線として空と水のあいだに引かれている。
《悲しい》が消える。失ったものに震える反応だけが残り、それが何なのか、もう誰にも説明できない。
主人公の「僕」は、ずっと「君」と同じ文章のなかにいた。
《僕は君を愛している。》
その一文の意味を、確かに知っていたはずだった。
けれど《昨日》が消えて、二人の思い出は今とつながらなくなる。
《愛》が消えて、君を大切に思う理由が
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