概要
私は60kg、夫は85kg。この家に、130kgの人間はいない
深夜2時、出張先のホテルでスマホが震えた。
『異常荷重を検知:130kg』
自宅の2階のトイレには、勤め先が来春に出す温水洗浄便座のモニター機が付いている。座った人の重さを記録していることを、夫の雄介は知らない。
私は60kg。雄介は85kg。この家に、130kgの人間はいない。
ログを遡ると、3か月で37回。どれも、私が家にいなかった日だった。
「実家にいる」と言う夫の電話の奥で、子どもの声がした。
問い詰めないまま数日が過ぎ、義母から電話が来る。還暦祝いを駅前のホテルで開くから、親戚を50人呼んだという。
「子も産めないくせに、お金を墓まで持っていく気?」
祝いの席で義母が出したのは、父が建てて私が継いだ家の贈与契約書。立会人の欄には、もう夫の署名があった。
その最中、テーブルのスマホが
『異常荷重を検知:130kg』
自宅の2階のトイレには、勤め先が来春に出す温水洗浄便座のモニター機が付いている。座った人の重さを記録していることを、夫の雄介は知らない。
私は60kg。雄介は85kg。この家に、130kgの人間はいない。
ログを遡ると、3か月で37回。どれも、私が家にいなかった日だった。
「実家にいる」と言う夫の電話の奥で、子どもの声がした。
問い詰めないまま数日が過ぎ、義母から電話が来る。還暦祝いを駅前のホテルで開くから、親戚を50人呼んだという。
「子も産めないくせに、お金を墓まで持っていく気?」
祝いの席で義母が出したのは、父が建てて私が継いだ家の贈与契約書。立会人の欄には、もう夫の署名があった。
その最中、テーブルのスマホが
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