概要
「代わりは、いくらでもいる」――五人目まで、いなかった。
中一の入学式の日から三年半、俺は白瀬美織の「何でも係」だった。
購買の買い出し、プリントの束、雨の日の傘、模試の帰りの荷物持ち。学年一の美少女に頼まれたら断らない。それだけの関係で、それだけで十分だった。
九月のある昼休み、取り巻きに「柏木くんって彼氏?」と聞かれた彼女は、俺の目の前で言った。
「違う。頼みやすいだけ。代わりはいくらでもいる」
そうか。いくらでもいるのか。
翌朝、校舎の掲示板に「白瀬美織・何でも係 後任募集(候補五名まで)」の紙が貼られた。貼ったのは俺の友人で、許可したのは俺だ。
一人目は、サッカー部のモテ男だった。三日で辞めた。理由は「三日間、白瀬さんが一度も何も頼まなかった」。
二人目は彼女の親友で、三人目に名乗り出たのは――彼女本人だった。
代わりはいく
購買の買い出し、プリントの束、雨の日の傘、模試の帰りの荷物持ち。学年一の美少女に頼まれたら断らない。それだけの関係で、それだけで十分だった。
九月のある昼休み、取り巻きに「柏木くんって彼氏?」と聞かれた彼女は、俺の目の前で言った。
「違う。頼みやすいだけ。代わりはいくらでもいる」
そうか。いくらでもいるのか。
翌朝、校舎の掲示板に「白瀬美織・何でも係 後任募集(候補五名まで)」の紙が貼られた。貼ったのは俺の友人で、許可したのは俺だ。
一人目は、サッカー部のモテ男だった。三日で辞めた。理由は「三日間、白瀬さんが一度も何も頼まなかった」。
二人目は彼女の親友で、三人目に名乗り出たのは――彼女本人だった。
代わりはいく
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