概要
夏は、過ぎゆくほどに、胸の奥で光りだす。
夏の光、風、潮騒、蝉の声――。この30首には、眩しい季節のただなかにある静かな時間が息づいている。海や山、街角の風景から、記憶、別れ、祈り、未来への願いまで、夏はさまざまな表情を見せる。鮮やかな情景を描きながらも、言葉を重ねすぎず、余白の中に心情を滲ませた作品を選んだ。日常の一瞬をすくい上げた歌、土地の記憶を宿す歌、光と影を心の景色へ変える歌。それぞれの短歌が、読む人の胸に静かな波紋を残し、過ぎゆく夏の記憶をそっと呼び覚ましてくれる30首。
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