概要
私が飛んだあとの空は、十秒だけ死ぬ。それでも、白い尾翼は抜けていった。
飛行補助という魔法によって、戦闘機は翼とエンジンだけでは不可能な急旋回や上昇を行う。
けれど、私が飛んだあとの空では、飛行補助だけが働かなくなる。敵機がそこへ入れば、機体はただの飛行機に戻る。
最初にそれを見つけたとき、私は撃たなかった。戻るか見ていた。
翌日、その死んだ空を飛行補助なしで抜けていく機体が現れる。尾翼だけが白い、一機。
私は敵の進路を読んで、必要な空を先に殺すようになる。それでも、あの飛び方をもっと見たかった。撃てる二秒を使ってまで。
その二秒のあと、編隊から一機が消えた。
敵も学ぶ。避ける。十秒待つ。別の道を選ぶ。白い尾翼もまた、私が何を見るかを読んでくる。
そのあいだにも、前線は少しずつ東へ動いていく。やがて、その一機が守る飛行場が見え始める。
けれど、私が飛んだあとの空では、飛行補助だけが働かなくなる。敵機がそこへ入れば、機体はただの飛行機に戻る。
最初にそれを見つけたとき、私は撃たなかった。戻るか見ていた。
翌日、その死んだ空を飛行補助なしで抜けていく機体が現れる。尾翼だけが白い、一機。
私は敵の進路を読んで、必要な空を先に殺すようになる。それでも、あの飛び方をもっと見たかった。撃てる二秒を使ってまで。
その二秒のあと、編隊から一機が消えた。
敵も学ぶ。避ける。十秒待つ。別の道を選ぶ。白い尾翼もまた、私が何を見るかを読んでくる。
そのあいだにも、前線は少しずつ東へ動いていく。やがて、その一機が守る飛行場が見え始める。
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