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概要
人は、相手そのものを好きになれるのか。
「見つからなかったね。じゃあ、私が覚えてる」
小学五年の秋。転校してきたばかりの柏木朔は、
友達の寄せ書きが入ったスケッチブックを、同級生に川へ捨てられた。
名前も知らない女の子が、靴を脱いで川に入り、日が暮れるまで一緒に探してくれた。
見つからなかった。彼女はそう言って、自分は名乗らずに走っていった。
翌日から、どこにもいなかった。
十年後。大学二年の秋。
隣の席の無口な同級生・綾瀬灯が、頭を下げてきた。
「人と普通に話せるようになりたいんです。練習に付き合ってください」
半年間の契約。条項は四つ。最後の一つは「互いの過去を聞かない」。
――忘れるために結んだ契約だった。
その相手が本人だと、気づいていないのは俺だけだった。
※ざまぁ要素はありません。すれ違いと、ハッピーエンドの話です。
小学五年の秋。転校してきたばかりの柏木朔は、
友達の寄せ書きが入ったスケッチブックを、同級生に川へ捨てられた。
名前も知らない女の子が、靴を脱いで川に入り、日が暮れるまで一緒に探してくれた。
見つからなかった。彼女はそう言って、自分は名乗らずに走っていった。
翌日から、どこにもいなかった。
十年後。大学二年の秋。
隣の席の無口な同級生・綾瀬灯が、頭を下げてきた。
「人と普通に話せるようになりたいんです。練習に付き合ってください」
半年間の契約。条項は四つ。最後の一つは「互いの過去を聞かない」。
――忘れるために結んだ契約だった。
その相手が本人だと、気づいていないのは俺だけだった。
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