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概要
合格するまで、私はその頭を何度も撫でた。最後の日だけは、撫でなかった。
自分に自信がなく、「私、頭悪いから」が口癖だった若菜。
資格試験を前に不安定になる彼女を、講師である「私」は励まし、褒め、ときにはその頭を撫でながら支えていく。
やがて若菜は、「私」に認められることを支えにして勉強するようになる。
そして「私」もまた、彼女から必要とされることを、どこかで喜んでいた。
これは教育だったのか。
善意だったのか。
それとも、依存を利用しただけだったのか。
若菜は試験に合格する。
役目を終えた二人は、最後に合格のお礼参りへ向かう。
長い石段を下りきったとき、若菜はいつものように、ほんの少しだけ頭をこちらへ傾けた。
私は、手を上げかける。
――そして、下ろした。
人を助けることと、人から必要とされること。
善意と支配の境界を描く短編。
※本作は作者自身の着想・文章を
資格試験を前に不安定になる彼女を、講師である「私」は励まし、褒め、ときにはその頭を撫でながら支えていく。
やがて若菜は、「私」に認められることを支えにして勉強するようになる。
そして「私」もまた、彼女から必要とされることを、どこかで喜んでいた。
これは教育だったのか。
善意だったのか。
それとも、依存を利用しただけだったのか。
若菜は試験に合格する。
役目を終えた二人は、最後に合格のお礼参りへ向かう。
長い石段を下りきったとき、若菜はいつものように、ほんの少しだけ頭をこちらへ傾けた。
私は、手を上げかける。
――そして、下ろした。
人を助けることと、人から必要とされること。
善意と支配の境界を描く短編。
※本作は作者自身の着想・文章を
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