概要
『捨てるな。持って、乗れ。持てないぶんは、隣が持つ。』
剣と魔法の国『カルセル』。
第一王子『ラントス』は、朝から木剣を振っている。
相手は、加護を持たずに空を飛ぶ幼馴染『天珠』。
祈りの国の王女で、傷を治す手を持つ女の子。
婚約者『セカイ』が二人を見守っている。
三人は、物心ついた頃から、いつも三人だった。
ただひとつ、不思議なことがある。
三人とも、同じ夢を見る。窓のない白い廊下。
長い髪のうしろ姿。呼んでも、届かない声。
* * *
鉄と蒸気の国『ユール』から、双子の王子が来た日、世界が動きはじめる。
そして東の空に、赤い星が出た。
その星の正体は——雲の上に浮かぶ、
一万年、朝の来なかった街『エリシオン』。
* * *
『空から降りてく
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