概要
四歳の息子は、それを「まんまる」と呼んだ。
四十歳を過ぎて、ようやく手に入れた一戸建て。
斜め向かいには、誰も住んでいないはずの古い家があった。
ある晴れた日の夕方、四歳の息子がその家を指さした。
「まんまる」
二階の曇りガラスの向こうに見える、ぼんやりとした丸いもの。
晴れた日の夕方にだけ現れるそれを、いつしか僕たち家族も「まんまる」と呼ぶようになった。
ただ、いると少し嬉しい。
そんな、我が家の日常の一部になっていった。
斜め向かいには、誰も住んでいないはずの古い家があった。
ある晴れた日の夕方、四歳の息子がその家を指さした。
「まんまる」
二階の曇りガラスの向こうに見える、ぼんやりとした丸いもの。
晴れた日の夕方にだけ現れるそれを、いつしか僕たち家族も「まんまる」と呼ぶようになった。
ただ、いると少し嬉しい。
そんな、我が家の日常の一部になっていった。