概要
笑って座っておりますわ。契約書の隣に
「公爵夫人の務めは、笑って座っていることだ」
八年間、公爵家の商談の席に座ってきたテオドラは、そう言われて離縁された。夫は愛人を新しい夫人にし、私の席へ座らせるつもりらしい。
「では、笑って座ります。大陸じゅうの商談の席に」
最初の席は、隣国の穀物商会だった。公爵家で私の隣に座っていた商会長が、慌てて椅子を引く。
「奥方、あなたが笑わない契約は破談になる。知らなかったのか?」
「知っていましたわ。八年、ずっと」
港でも山でも、私が笑って座った席から契約が結ばれていく。そのたび、元夫の領地から商人が一人ずつ減っていく。
笑うのは仕事。怒るのは趣味。惚れるのは、たぶん今から。
三十歳の公爵夫人(元)が、大陸の商いを笑顔で回す再出発。
八年間、公爵家の商談の席に座ってきたテオドラは、そう言われて離縁された。夫は愛人を新しい夫人にし、私の席へ座らせるつもりらしい。
「では、笑って座ります。大陸じゅうの商談の席に」
最初の席は、隣国の穀物商会だった。公爵家で私の隣に座っていた商会長が、慌てて椅子を引く。
「奥方、あなたが笑わない契約は破談になる。知らなかったのか?」
「知っていましたわ。八年、ずっと」
港でも山でも、私が笑って座った席から契約が結ばれていく。そのたび、元夫の領地から商人が一人ずつ減っていく。
笑うのは仕事。怒るのは趣味。惚れるのは、たぶん今から。
三十歳の公爵夫人(元)が、大陸の商いを笑顔で回す再出発。
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