概要
同じ研究室の学生に論文へ熱いスープをかけられたのに...
青嶺大学の研究室の送別会で、今年、研究室から一人だけ選ばれる博士後期課程の推薦候補が発表された。
怜司が口にしたのは、私ではなく小野寺美咲の名前だった。
「今年、研究室から推薦選抜に出すのは小野寺にする」
すぐに周囲から声が上がった。
「やっぱり小野寺か。榊原先生、最近ずっと面倒見てましたもんね」
私は何も言わなかった。
送別会が終わりかけた頃、美咲が立ち上がった拍子に熱いスープを倒した。
四十日以上、何度も書き込みを重ねてきた修士論文の原稿は一瞬で濡れ、手書きの修正やメモが滲んでいく。
私が手を伸ばすより先に、怜司は美咲の手を取った。
「火傷してないか?」
美咲は目を潤ませて首を振った。
「大丈夫です……ごめんなさい。本当にわざとじゃなくて」
怜司は
怜司が口にしたのは、私ではなく小野寺美咲の名前だった。
「今年、研究室から推薦選抜に出すのは小野寺にする」
すぐに周囲から声が上がった。
「やっぱり小野寺か。榊原先生、最近ずっと面倒見てましたもんね」
私は何も言わなかった。
送別会が終わりかけた頃、美咲が立ち上がった拍子に熱いスープを倒した。
四十日以上、何度も書き込みを重ねてきた修士論文の原稿は一瞬で濡れ、手書きの修正やメモが滲んでいく。
私が手を伸ばすより先に、怜司は美咲の手を取った。
「火傷してないか?」
美咲は目を潤ませて首を振った。
「大丈夫です……ごめんなさい。本当にわざとじゃなくて」
怜司は
ギフトありがとうございます!とても励みになります。これからも面白い物語をお届けします!
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?