概要
お願いする相手は、私が選びます
「甘えてくる女のほうが可愛い。君も少しは見習ったらどうだ?」
何でも自分で済ませる伯爵令嬢ユリアーネは、婚約者にそう言われた。だから早速お願いした。「今夜は、私と踊ってください」
答えは、いつもの「彼女が先だ」。
人に頼むのは下手だけれど、このままの結婚は嫌だと伝えることはできた。両家の前で婚約を解消したあと、手を差し出したのは、彼の兄だった。
「俺に頼めばいい。今日は、何をしたかった?」
翌朝のお迎え。好きな色の髪飾り。人前で、自分だけに向けられる一言。お願いするたび、兄は嬉しそうに叶えてくれる。弟はなぜか、そのたびに文句を言いに来る。
――甘えてほしいと言いましたよね。相手まで指定される覚えはありません。
今度のお願いは、私のほうから。あなたにも、私を頼ってほしいのです。
何でも自分で済ませる伯爵令嬢ユリアーネは、婚約者にそう言われた。だから早速お願いした。「今夜は、私と踊ってください」
答えは、いつもの「彼女が先だ」。
人に頼むのは下手だけれど、このままの結婚は嫌だと伝えることはできた。両家の前で婚約を解消したあと、手を差し出したのは、彼の兄だった。
「俺に頼めばいい。今日は、何をしたかった?」
翌朝のお迎え。好きな色の髪飾り。人前で、自分だけに向けられる一言。お願いするたび、兄は嬉しそうに叶えてくれる。弟はなぜか、そのたびに文句を言いに来る。
――甘えてほしいと言いましたよね。相手まで指定される覚えはありません。
今度のお願いは、私のほうから。あなたにも、私を頼ってほしいのです。
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