概要
たいした仕事はしていない。本人だけが、そう思っている。
「経費を二割落とせと言われている。冒険者でない人間を抱えられない」
十二年勤めた冒険者ギルドの内務官ヨナは、そう言われて三日で追い出された。引継ぎ書は三十二枚。三日ではとても足りなかった。
依頼の査定も、報酬の原資も、消耗品の締め日も、死んだ冒険者の遺族の住所も、全部ヨナが持っていた。誰も知らなかった。ヨナ自身も、たいした仕事だと思っていなかった。
流された先は、十年止まった辺境の村。技能は【不足視】、足りないものが見えるだけで戦闘の役には立たない。その技能が村を見て告げた。——不足:現金(銀貨4)。
銀貨四枚がない。ヨナも持っていない。持っていないので、紙に書いて払うことにした。
その頃、王都の掲示板からは依頼票が一枚残らず消えていた。
半年後、王都から届くように
十二年勤めた冒険者ギルドの内務官ヨナは、そう言われて三日で追い出された。引継ぎ書は三十二枚。三日ではとても足りなかった。
依頼の査定も、報酬の原資も、消耗品の締め日も、死んだ冒険者の遺族の住所も、全部ヨナが持っていた。誰も知らなかった。ヨナ自身も、たいした仕事だと思っていなかった。
流された先は、十年止まった辺境の村。技能は【不足視】、足りないものが見えるだけで戦闘の役には立たない。その技能が村を見て告げた。——不足:現金(銀貨4)。
銀貨四枚がない。ヨナも持っていない。持っていないので、紙に書いて払うことにした。
その頃、王都の掲示板からは依頼票が一枚残らず消えていた。
半年後、王都から届くように
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