カクヨムコン→×、百合文芸→×、さなコン3→応募済、カクヨム公式自主企画「百合小説」→は?

 こちらではご無沙汰しております。
 カクヨムコン、百合文芸、ともに落ちて「箸にも棒にも引っかからない冬寂さん」の面目躍如というところです。
 ……いや、悔しいものは悔しいんです。しょぼん……。

 それで、諸事象でカクヨムには掲載していないのですが、ちゃんと書いてます…というあたりで、こちらにも紹介しておきます。


声が溶けてく。バニラアイスクリームみたいに。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19921356

 「xx個RTしたらR-18を書く」という企画で、その通りになってしまったので書いてみました。いやー、おばちゃん若かかれし頃はちゃんとエロ作ってコミケに出してましたよ…。あとエロゲ関係いろいろやってたし。でも、年取るとむずかしくて…。それにやっぱり百合での表現はたいへん…。勉強させてもらいました。
 今回「百合なんだから直接的な表現を避けよう」というあたりで、露骨なのは省いたのですが、なんか「薄い味噌汁」になった気がします。昔の仲間が近くにいたら、丸めた薄い本で「お前のエロは抜けねーんだよ」と叩かれること必定です。でも話的には気にいっています。
 「同性愛は悪いことで、周囲に怒られたいから同性を抱いた」という人は身近にいまして。はた迷惑でしかないのですが、キャラとしては借りました(笑)。
 反響は多くあったので、習作的にも今後何かできたらと思います。


まずは笑ってもらおうか。すべてはそれからだ。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20012571

 さなコン3( https://www.pixiv.net/novel/contest/sanacon3 )という、SF作家主体のコンテストがありまして、そちらの応募作品です。百合漫才師が自分らがウケる世界を目指して、現在過去未来を右往左往します。
 募集要項を見て関西出身の旦那が「3回しかチャンスがないんかい」とツッコミを入れたのを見て、漫才ネタにすることを決めました。私は『四月一日さん家の』の漫才回が大好きで……。最近『だが情熱はある』というお笑いコンビをテーマにしたドラマを見てたりしてて、こういうのも良いかなと。
 世界を巡るドタバタSFは、昔は結構ありましたが、最近なかなかないですよね…。アニメだと『RobiHachi』ぐらい? 久しぶりにルーディラッカーや『フリーゾーン大混戦』を読みながら、ええわーと思いつつ書いてました。
 もうひとつ、前回のさなコン2の優秀賞がたぬきで、「ふええ? たぬき……、そうなん? たぬきなん……」と、ショックのあまりしばらく呆然としていて、あの日から「対たぬき対策」として、なんか明るいものも書かねばと1年も心に秘めていました(笑)。薄暗い闘争心ですね…。
 1万字のなかに世界で言えば4つ、登場人物メイン3人でオチも入れるという、「どこまで話を詰め込めるんだ」という実験にもなりました。いやもう鼻血出ます。最初にあがったのは12000字。エピソードを削らずに表現を変えて削る方向で、なんとかしました。
 こちらの関西弁監修は泉州出身の旦那がやりました。「陽菜の口調をふわふわさせて、美帆との違いを出し、会話がどっちかわかるようにしろ」など、旦那の本業(ある分野のアテレコ台本作ってる)らしい指摘をいただきました。あ↑り↓が↑とうな(この関西のイントネーションが好き)。
 作中の百合漫才師「ひなみぽん」が出てくる下北沢の劇場の元ネタはこちらです(下北GRIP https://www.shimokitagrip2020.com/ )。美帆が飛び込んだマンションの植え込みにもモデルがあります(笑)。カーチェイスはブルースブラザーズですね…。
 心斎橋の話はこちらを参考にしました( http://osaka-subway.com/nhkm/ )。
 わりと楽しいと自分では思ってますので、よろしかったらぜひ。


書けない私と読めない彼女の、幸せに至る選択
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20011179

 同じくさなコン3への応募作で暗いほうです(笑)。いやー、ネタ詰め込みすぎたかな…とちょっと反省しています。
 作家同士の百合っプル、片方は大ベストセラーになって、片方は筆を折り、同居している。そんななかベストセラー作家は純粋失読という書いたものが読めなくなる病にかかり…というお話です。
 ベストセラー作家である史緒は、未来視ができ、その能力で登り詰めています。この能力、実は私に本当にごくまれに起きることで…。人と話している最中に、次の場面が頭の中に映り、それがどういう結果になるのか、というのが映像でわかるんです。その結果が悪いことにつながるようだったら、史緒と同じように「一連の映像のようにはならないようにすること」で回避しています。私のは悪いこと専門で、それも仕事で追いつめられるとか旦那が出ていくとか、そんな未来だけなんで、史緒みたくベストセラー作家にはなれません(笑)。でも、生まれてから交通事故には一度も会っていないんですよ…。このまま乗ると事故るというのは2回ぐらいわかってて回避しています。不思議。今回はそれを百合ネタ用にストックしてたのを使いました。
 純粋失読というのは実際にある病気で、最近私がボケてまして人の名前間違えるとか質問がおかしいという現象が出てて、そちらを調べているときに見つけました。作家で生計立ててる人がこうなったら震えますよね…。私自身、去年の今頃は脳外科に入院してまして。紙に書いて説明するのは私の担当医が実際にしています。
 この2つのネタを混ぜようとふと思い、文脈的には一時期日本映画などで流行った「ヒロインが病気で死んじゃう系」話に仕立てました。ちなみにその手で私が好きなのは『4月は君の嘘』です。
 で、こういうのって、読者の共感を得やすいほうが効くんです。知っているんです。こういうのが本業だから。というわけでキャラは作家とそれを取り巻く人になりました。
 だいぶ卑怯だと思うんです。だって選考するのSF作家の先生達なんだし。応募してくる人だって、ねえ。やっちゃったな…という思いと、あんまりうまくネタが混ざらなかったかな…という思いが残ってます。しかも実質1日で書いているので、なんか荒れてます。
 それでも面白いと言ってくださった方がいらしたので、私的には留飲を下げている感じです。ありがたいかぎりです。
 これ読んだ人に「ケンリュウの『紙の動物園』が作りたかったんです」と言っても信じてもらえませんよね…。ノリと構成はあれなんです。いつかこう「昔の軋轢」と「いまにして思う後悔」を中心にまた書けたらと思います。
 ちなみにはキャラはこちらから。
 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19424879

 さなコンは、応募者の距離がすごく近くて、各種コンテストの中ではいちばん好きです。今年も作者さん同士で盛り上がれたらと思います。

 とまあ、ぼんやりとしていたら、カクヨム公式自主企画「百合小説」( https://kakuyomu.jp/info/entry/yuri_annoucement )の発表ですよ…。
缶乃先生や百合カフェアンカーさんまで関わり、なんかすごく距離感が近いコンテンストなんです。もう全力でやっちゃいます。Twitter見ている人ならわかるように、百合ネタが糸引くぐらい溜まっているんです。いい機会なので全力解放しちゃいます。とりあえず4本は確実に新作を出したいと思っています。もう1本、『近畿地方のある場所について』的なのを百合でやりたいんですが…、字数的に無理かな…。うう。昔気になっていた同級生がカクヨムで書いていたらしくて探してます…的な仕掛けで。
 そのうち百合カフェアンカーさんで、またのんびり執筆していたいですね…(ひたひたと迫りくる本業の足音)。

 長くなっちゃってすみません。
 それでは皆様、良い読書ライフをー!

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