|今週までの詳細の分析結果|
では分析の中身について話していこうと思う。
まず僕が分析したのは
『僕のヒーローアカデミア』
である。
「将来ジャンプ作家になる‼︎」なんて言っている奴が今更分析してんのか⁉︎舐めんなよ⁉︎とプロの方からお叱りを受けそうなのだがそれは今はスルーしていただきたい(どうせ今が取り掛かれる最速なんだから)。
とりあえずこれまで僕が分析したのは入学してすぐの体力測定直前までだ。(そこまで分析したところでNetflixの期限が切れた。親が契約しているサブスクで見られるなら引き続き視聴し分析する。)
ここまでで何を思ったのかと言うと、まず一番でかい感情として
「爆轟勝己にイラついた」
次に
「出久の生い立ちやオールマイトが出久にかけたセリフにグッときて泣きそうになった」
と言う点である。(なんか最初のやつ爆轟推しの知り合いに「お前はまだ爆轟の良さをわかってない」とか言われそう…)
最初の感情について色々分析していったところ、2つの理由があると分かった。
まず1つ目の理由が、
「主人公の出久と正反対だったから」である。
これはどういうことか。それはあくまでこの話時点までの出久の印象は「たとえ自分をいじめている相手でも助けに行く」という点や、「たとえ勝ち目がないヴィラン相手であっても目の前の人を助けたり守ったりする自己犠牲の精神」というパーソナリティがあるのに対し、爆轟に対しての印象が「ライバルを減らすためとはいえ、平気で出久に自殺を教唆する」「出久が雄英に合格したのを不正だと言い、出久のことを認めない」という、典型的ないじめっ子であるということ点である。
普通ならそういったいじめっ子キャラというのは、数話のうちに何かしらそうならざるを得ないバックボーンがあったり、ジャイアンのように定期的に懲らしめられたりして消費者のヘイトをすぐ解消しているのだが、1話から出ているのにも関わらず、現状爆轟にはそういった描写はない。曲がりなりにも僕は物語を描いている人間なので、ヘイトを買うという形で散々振っといて、どこかでその振りを回収するだけのストーリーがあるんだろうとか思うけど、それでもかなり爆轟1人に視聴意欲を削がれたのは事実なので、おそらく1話1話ごとに明確に離脱数の数字が出るカクヨムというサイト内においては、その手法は通用しない。なぜなら、「読者に不快感を残したまま終わった時点で次の話を読んでもらえない」という、仮説程度だが、そういう要素があると踏んでいる。なので、それを避けるにはどうしたらいいのか、それは「1話ごとにしっかり懲らしめるパートや、困難を解決するパートを設ける」ということをすればいいのである。これは単純なようで実は複雑。なぜかというと、長期連載の場合、そう簡単に敵やライバルキャラが懲らしめられては物語に深みが生まれず、魅力のない物語として読者の脳にインプットされてしまい、結果的に離脱に繋がってしまうのだ。例を挙げると、毎話敵が出てきてはそれを倒すというストーリー仕立ての作品だと、数話、長くても数十話は読者は「今日はどんな倒し方するんだろう?」とワクワクさせることができるが、ある程度してくると、「はいはい、どうせこの敵も〇〇の時みたいなパターンで倒すんでしょ?」という感じになって読者に飽きを与えてしまい、読書意欲が大幅に減退してしまうのだ。(ちなみに昭和は見たことないので断言できないが、少なくとも平成と令和の特撮作品は敵組織と主人公サイドのバックボーンの掘り下げというところを描きながら「今週の怪人枠」というのを作っているので大人の視聴者でも飽きを感じさせにくくなっている。)なので、作品を作る際、「1話ごとに解決する問題」と「シリーズを通して解決する問題」との2つに分けて書かなければいけないのである。もしこれが片方だけしか存在しない作品になってしまっていると、どちらも読書意欲を減退させてしまう恐れに繋がる。(理由は上記までで説明した通り)
そして2つ目の理由として、
「箔やブランドにこだわる姿勢にイラついた」
という点だ。
これは1つ目の理由とも繋がってくるのだが、爆轟が出久に厳しく当たるのにはこの要素が理由として挙げられるのではないかと思う。しかし、現時点で視聴済みの部分では、それらにこだわる理由が一切不明だからだ。それらが明かされていないと消費者は、
「あれ?こいつ金とか地位のために箔やブランド欲しがってるだけじゃねぇの?」
という思考になってしまうからだ。そしてその理由を考えたところで、
「もしかしたらのっぴきならない理由で金とか地位を欲しがっているのかもしれないが、現状の彼を見る限り、ただ純粋にプライドが高いから金と地位が欲しいだけに見える」
という印象になってしまい、これもまたキャラに対してのヘイトになってしまう。(そういう印象の人間やキャラがヘタレとかよりも余裕で一番嫌われる)結果、さっきみたいな理由で離脱の原因につながる。
次に2つ目の感情の分析をやっていこうと思う。
「なぜ出久の生い立ちやその出久に対してオールマイトが欠けたセリフに対してグッと感動し、泣きそうにまでなったのか」
これを分析すると、二つの理由に分けられると思う。
それは
「出久の生い立ちに共感したから」
と、
「憧れの存在に肯定してもらえるという誰もが憧れるシチュエーションを擬似体験したから」
という2つである。では今から一つ一つ紐解いていこうと思う。
まず1つ目の理由だが、この点で重要になってくるのは「何に共感したか」という誰でもわかる点だ。でもこれをはっきり言語化することができなければ、この先誰かに共感してもらえる物語を描くことは極めて難しい。
では早速本題に入るのだが、僕の分析結果は「夢を叶えられないという不安や絶望・周囲から認められないという悔しさに共感した」
というのが結論だ。これは今小説やマンガを書いていたり、アスリートや格闘家、YouTuberやイラストレーターなどのクリエイターなど、「一般的に憧れられる職業」を目指している人たち全員が経験したことだと思う。周りから無理だとか、現実を見ろだとか(プペル公開時期の西野さんみたいなこと言ってる)時には練習中や作品を作ってる最中に、自分自身でも、「俺、このままでいいのかなぁ。」とか、「みんなみたいに就職してればよかったんじゃないかなぁ。」とか考えたりして自分を疑うこともある。本作『僕のヒーローアカデミア』の初期出久はまさにそれを体現している。いや、現実の我々よりもさらにエグい形で現実を突きつけられていると言っても過言ではないだろう。つまり、「みんなが経験しているネガティブなことを、よりネガティブな方向に、より如実に表現することによって、キャラ(出久)に対して仲間意識と庇護欲を刺激し、自己投影している」ということが考えられる。そして2つ目の理由に繋がってくるのでここから2つ目の理由と合わせて話すのだが、上記の2つの感情を刺激しただけではただ悲しい物語だけで終わるのだが、これを解消してくれる存在、つまりこの作品でいうところの、「自分の夢を肯定してくれる存在」、すなわちオールマイトの存在によって、自己投影するほど仲間意識を持ったキャラが報われ、それを見た消費者も報われたような気持ちになり、(いわゆる擬似体験)グッとくるほど感動したのである。
で、この分析結果を自分の作品に活かすために知識として変換していくと、
「みんなが経験しているであろうネガティブな出来事を、いかにドラマチックに解決していくか」ということが、魅力的な作品が魅力的である所以であり、消費者の感情を強く刺激していくという店において重要なのである。そしてそれがより多くの人に刺さる出来事や感情であり、さらにそれをよりドラマチックに解決した場合、作品が多くの人にウケ、ヒットする作品になるというわけである。
ちなみにここまで読んでくれている人の中には、
「ドラマチックに解決するってどういうこと?ふわっとしすぎててわかんない」
という感情を持つことだと思います。確かにその通りです。僕もこの文章を書いているときにおんなじこと思いました。なのでここからはそれについて話していきたいと思います。
言い換えると実にシンプル。それは、
「いかにみんなが憧れるシチュエーションで解決するか」
ということです。
これは恋愛モノを想像してもらえるとわかりやすいかと思います。
僕らはいまだに、「屋上でマドンナ(できれば自分の部活のマネージャーならなお良い)に呼び出されて告白する」や、「このシュートが入ったら付き合ってください」とかいうシチュエーションに憧れがあるかと思います。(それらに付け加える形で壁ドン的なものがあると思います)これはなぜかというと、
「現実世界なら絶対にあり得ないシチュエーションだから」です。
だって考えてみてくださいよ?屋上なんて借られないし、告白がかかってる局面でシュート決められるやつは普通告白なんかしないで居残りでシュート練習してます。でも、だからこそ憧れるんです。普通ならできないことだからこそ、人は皆そういったエピソードに飢えている。(ちなみにそういった困難or実現不可能なシチュエーションで燃える心理効果のことを「ロミオとジュリエット効果」と言うそうです。)だからこそそのエピソードで自己投影しているキャラのネガティブな面が解決したらそれが刺さるんです。これが「ロマンチックに解決する」の正体だと思います。なので、僕が『ヒロアカ』をみた時の感情を自分の作品の読者に感じさせたいなら、「みんなが経験しているようなシチュエーション」を「絶対に現実では起こり得ない手法で」解決すると言う手順を踏むことです。
では今から作品分析やトレーニングにいきたいと思います。今年残り少ないですが、親がい頑張っていきましょう‼︎