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フライング・プラム 菅原道真の娘・紅姫

 フェイホンこと緋紅《あけべに》姫のモデル。
と言っても、名前を一文字もらっただけで他の設定(怪力・色黒)は完全にフィクションです。
最初は「スカーレット」という名前を考えていたのですが、当時新作発表された朝ドラのタイトルと被ったのでやめました。
「緋紅」という字の中国語の発音を調べたら、中国の伝説の武闘家・黄《ウォン》飛鴻《フェイホン》(映画「酔拳」や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」の主人公)と四声まで同じだったので、イメージにピッタリ! と決めました。



          
 901年、菅原道真が太宰府へ流刑となった時、二人の幼い子供を一緒に連れて行ったと言われています。
紅姫と隈麿という幼い姉弟です。
ところが、太宰府での謫居生活は日々の食事にも事欠くほどの非常に過酷なものだったので、翌年の秋に弟の隈麿は病死してしまいます。
(恐らく原因は栄養失調)

 その数ヶ月後に平安京に残してきた道真の妻・宣来子《のぶきこ》の訃報が届き、そのわずか10日後に道真も亡くなってしまいました。
その後の紅姫の消息は伝わっていません。

 一説によると、紅姫は死の床にあった道真から託された、長兄(道真が太宰府に流刑になった時に土佐へ流刑にされた)に宛てた密書を届けるために土佐へ向かう途中、糟屋郡篠栗町にある若杉山(第22章に出てくるタカスギ山のモデル)で左大臣・藤原時平が放った刺客に討たれて非業の死を遂げたという伝説が残っています。

 写真は筑紫野市にある紅姫供養塔の標識。
住宅街の中にある小さな公園の片隅に立っています。
紅姫供養塔は、こことは別に太宰府市の榎社(道真が謫居していた太宰府南館跡地)の敷地内にも建てられています。

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