【軍師同盟】の、荀彧と郭嘉の描き方がとても秀逸で素敵なのですよ。
荀彧と郭嘉は史実では共に曹操の腹心。
曹操にとって運命の戦いといえる【官渡の戦い】も共に戦い、郭嘉は曹操の主だった幕僚の中では一回り一人だけ若く、荀彧と同郷の潁川出身。
才を求める曹操の為に荀彧が曹操に郭嘉を推挙して引き合わせたと言われています。
二人とも曹操が特に信頼した軍師で、似たポジションにはいるのですが、
荀彧は仁義を重んじ、清廉な性格をしており、聡明な才気の持ち主で、
対する郭嘉はいかにも早熟の天才らしく物怖じせず、この世の全てを鋭利に見通す才気を持ち、少し悪魔的な感性を持ったタイプでした。
【軍師同盟】では荀彧は百官をまとめる重鎮であり、
郭嘉は諜報部も擁する校事府のトップ。曹操個人の参謀的な色も非常に濃く描かれています。
荀彧は話す言葉一つ一つに芯があり、人を落ち着かせ、納得させる重厚感があり、
郭嘉は話す言葉に深みがあり、簡単に自分の意図を他人に読ませません。一番幕僚の中で若かったはずですが、見事にその才能で侮れない人間であることを感じさせます。
荀彧の執務室は広く、光が射し込んで明るく、何か混沌とした宮廷の中でそこだけ人が真摯にいられる聖域のように映され、
郭嘉の執務室は昼でも蠟の火が必要なほど奥まっており、御簾が下げられ、郭嘉の気に障らない程度の人と、人物しかいることを許されない雰囲気があります。
見事に執務室からこの二人の人となりを対比させて撮影されているのですが、
私が特に気に入っているのは
司馬防(司馬懿のお父さん)が袁紹と通じているのではないかと濡れ衣を着せられた時、その対応を巡って曹操が荀彧と郭嘉を呼び、それぞれどうすべきと思うかを尋ねるシーンがあります。
司馬防は偽の密書を家に持ち込まれ、それが原因で厳しい取り調べを受けることになるという話になっているのですが、
荀彧がまず先に、
「一通の文で裁くのではなく、仔細に調べるべきかと」
と進言します。
「奉孝(郭嘉)は?」
と曹操が郭嘉に尋ねると、郭嘉は特に考えることもなくすぐに
「文が無くとも疑わしい人物でした」
と端的に答えます。
郭嘉がそう言った瞬間、荀彧が驚いた顔をして曹操を見るのですが、
曹操は驚いたというより、「その答えがあったか」みたいな、一番欲しかった言葉を見つけたようなハッとした表情を輝かせるような顔を見せ、「同感だ」と嬉しそうに頷きます。
特にいいのが曹操をこれほど喜ばせる、的を射た指摘をした郭嘉が、その次の画面切り替わったシーンでは少しも喜んでおらず、言うべきことを言った、という非常に冷静な表情のままであること。
郭嘉は非常に鋭い才気が曹操に通じ合う所があったと言われていて、
難解な人柄で知られる曹操が「私の理解者」と呼んだほどの青年でした。
ですが郭嘉は決して曹操と感性があったからといって、媚び諂い慣れ合った関係ではなかったのです。和気藹々とした性格はあまりしておらず「素行不良」だったともされ、非常に鋭利な感性の持ち主だったようです。
郭嘉は曹操にだけ分かる言葉で話す時があり、
その言葉を発した時、周囲はギョッとして驚くことがあるのですが、曹操だけは驚かず受け止めるか、このように「その通りだな」とその一言で満足そうに受け取ってしまうようなところがありました。
私もそういうイメージを前から持っていたのですが、
荀彧と郭嘉の対比、
そして荀彧と郭嘉と曹操の三人が集まった時の空気感が、本当に見事に表現されているのです。
荀彧も一瞬は驚いた顔をするのですが、
すぐに郭嘉と曹操の思惑を読んで押し黙る描写でこのシーンは終わるのですが、
大好きなシーンの一つですね。
これ荀彧と郭嘉、どっちも間違ったことは言ってないんですよ。
「きちんと仔細に調べれば真実が明らかになる」と言っている荀彧と
「文が無くとも疑わしい人物だ」と言いのけた郭嘉。
確かに逆に言うと「文があっても疑わしくない人物」もいるわけですよ。
荀彧なんかまさにそうですよね。
郭嘉の一撃で胸を奥を刺し貫いて来るような言葉の鋭さが、
まさに一瞬で大局を読んで来る彼の悪魔的な才能を上手に表現していて最高にかっこいいシーンなのです
え? また見てんのかって当たり前だろ!!!!
言ってんだろ!! 私は大好きなドラマや小説は何回も何回もセリフ覚えるまで読み込むタイプなんだよ!!!!🥰
軍師同盟の荀彧と郭嘉本当に最高なのである
郭嘉と序盤で会えなくなってしまうのが本当に寂しゅうてならん……😭
でもこういう荀彧と郭嘉の描き方の対比。
ドラマで描かれているような、場所や言動から対比を出すって手法は小説でも出来ると思います。
これもまた【場所】を非常に有効的に使っているのですよね。
小説の上手さの一つに【場所を人間と絡め、最大限に魅力を引き出す】ことが出来るかどうかっていうのはあると思う。
私は海外ドラマ出身の小説書きなので、非常に頭の中でシーンなどを映像化しながら書いてるため、場所の描写とかはとても意識しているし、元々この前も書いたように好きなんですよね。
場所=誰かみたいに繋がってる描写が。
実はこの【場所の魅力を最大限に利用する】書き方、多くの人が意識低いのです。
これはちょっと「風景描写」とはまた違うのです。
美しい風景描写、ちゃんと書く方います。
書けている人はたまに見かけますが、
もっともっと実は風景描写も【キャラ】のように深みを出せるんですよ。
単なる背景じゃなくて、背景にすら、意味を隠したり、宿したり。
【アポクリファ】の【音楽の女神は今宵その地に降臨する】というエピソードのラスト。
公演するために【グレーター・アルテミス】にやって来たユラがコンサートをするアリーナに入る直前、足を留めるシーンがあります。
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――中継ヘリが確かに気になったのかもしれないけど、よく見るとギルガメシュ・アリーナあの駐車場高台だから、方向的に西側の遠くに【獅子宮警察】の本拠地であるエンシャント・タワービルの屋上の有翼の獅子像が見える さっき見たのそっちの方……。
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でこの話は終わるのですが、
つまり今回の公演ではユラとシザは会わないことを決めたのですが、ユラにとって【獅子宮警察】本拠地はシザの働いている場所なんですよね。
大切な人には会えないけど、
もし、自分の立ってる場所から愛する人が働いている会社が見えたら、なんとなく見ませんか?
見ますよね?
私は見ます!!🥰
つまりユラにとってあの場所で唯一シザの存在を感じられるのがその本拠地だったので、それを見て勇気を貰おうとしているシーンなわけです。
例によってこれって全然書かなくても別に支障ない一文だと思います。
話のラストですしね。
書きたいことは全部その前に書いている。
ただ、ドラマで考えるとこの、ユラが立ち止まる一瞬のシーンが挿入されてエンディングに入り、次のエピソードに入った方が「劇的で、印象的で、美しい」のですよ。
真っすぐにアリーナに入って行くシーンでも全然いいと思います。
でも「もっと印象的に出来るのではないか?」と考えるのが演出なのです。
【軍師同盟】の荀彧と郭嘉の執務室の描き方の違い本当に好きなのですよ。
なんていうか、この二人の執務室ってこの二人が例え不在でもこの二人の部屋って感じするのです。
そういうのってなんか素敵ですよね。
その人がいなくとも、
その人を感じさせる何か。
何かがある場所。
【場所】を印象的に描いてくれるドラマや小説はとても好き。🥰
実はあんまこれに気づいていない人って多いんですわ。
風景描写の上手さとはまたちょっと別なのです
まずは風景描写上手くなきゃ駄目なのもあるしね。
でも風景描写上手くなったらもう一段階自分の作品を魅力的にするために出来ることあるんですよ。
それが【場所に意味を持たせる】という技術なのです。
無茶苦茶私が大好きな手法なので、もしこういうの!!!✨っていうの見つけたらまたご報告いたしたいと思います!
大好きなんだよな~✨