むーん🌙さんの【終末テーマパーク】の話はロボットの話なんですが、
今まで特にそんな風には思わずただお話を楽しんでいたんですけれど、
今回シロさんのパーツが欠けているという話を読んで、
思い出したことがあります。
月面着陸を目指す宇宙船オリオンによる【アルテミス計画】の任務遂行の感動も冷めやらぬ今日この頃ですが、
皆さん……
SLIM君をご存知でしょうか。
これね……以前近況ノートでもちょっとだけ話したことがあった気がするのですけれど、
SLIM君は
正式名SLIM (Smart Lander for Investigating Moon)といい、
日本が打ち上げた月面探索機です。
2023年9月7日に打ち上げられ、
2023年12月25日に月周回軌道到達(クリスマスだ🎄✨)
2023年1月20日に月面着陸完了
しました。
SLIM君の開発目的と役割は
・小型の探査機によって、月への高精度着陸技術の実証を目指す。
・従来より軽量な月惑星探査機システムを実現し、月惑星探査の高頻度化に貢献する。
ことだそうです。
要するに、今までは探索機というものは、デコボコしている月面の、降りやすい場所を見つけ、そこに着陸していたのです。
それがSLIM君は「降りれる所から、降りたい所へ」を合言葉に、
どんな場所だろうと、ここに降りるんだ、と指示した場所に、誤差なく、正確に降りれる技術を得たり修練するために、【正確性】を特にテーマとして、月面着陸を行った探索機なのです。
降りたい所へ降りるというのは、【月面着陸】を目指す人類において、非常に重要なことです。
SLIM君はそういう意味で、非常に人類の未来にとって有意義なデータを取るために打ち上げられました。
決めた場所にピンポイントで降りる。
非常に正確な精度でSLIM君は着陸をこなしました。
が、話せば長くなりますし、涙が溢れて止まらなくなるので今は割愛しますが、
とにかくSLIM君は計画通りピンポイントで月に降り立ちましたが、なんと! 逆さまの態勢で着陸してしまったのです。
太陽電池で動いているので、ソラーパネルがこのことで上手く太陽に当たらなくなったりして、
細かいトラブルは起こりましたが、想定内のトラブルが起きた時の手順を遵守しながら、一つ一つ、SLIM君は問題を自分で解決し、月面探索を続けたのです。
太陽光で充電出来ると、通信が可能となり、指令を受けることが出来ますが、
上手く太陽パネルに太陽光が当たらないと、十分に充電が出来ません。
電池が切れると「休眠状態」になってしまいます。
関係者を驚かせたのが、SLIM君は【越夜】と呼ばれる、マイナス170度にもなるという月の夜を、3度越えることに成功したことでした。
というのもSLIM君は元々【正確性】の追求をテーマに作られている為、
【越夜】することが最大目的ではなかったのです。
月の夜は地球時間で、「14日間」もあります。
なので非常にこの極寒に耐えて再び14日後に再起動出来るかは難しいミッションなのですが、
SLIM君は当初の想定を超え3度の越夜をこなしました。
これは想定外のことで、非常に関係者たちを驚かせたSLIM君の生命力(?)だったのです。
しかし、その後SLIM君との通信が困難となり、3度の越夜を記録とし、運用停止が正式に決定されました。
……つまり、SLIM君はまだ月にいるのです🐰✨
ロボットは「運用停止」が
いわゆる人間の「死」と同義なのでしょうか?
小型のボディで必死に月の夜と戦ったSLIM君に非常に愛着を持っていた私は、たまにふっとSLIM君のことを思い出して考えるのです。
確かに通信は途絶えた。
もう地上から、動かすことはできない。
確かにそれは死、のようなものです。
しかし例えば……
本当にこの先月に人が到着し(最初は恐らく研究者たちが移住するのだと思うけれど)、その人たちがSLIM君を見つけて、修理してくれたとしたら?
そうしたら再び、SLIM君が息を吹き返すようなこともあり得るのでしょうか?
それは明らかに人間の「死」とは異なる概念だと思うのですよね。
いわゆる「休眠状態」なのです。
ロボットの死とは完全なる損壊、破壊であり、
【休眠状態】であるかぎり、いつか異世界ファンタジーで力ある魔術師が蘇生魔法で、死に行こうとしている人に命を吹き込むように――、
科学者がいつか月に行って、SLIM君に命を再び吹き込んでくれるようなことがあるのでしょうか?
別にそういう話というわけではないのですけれど、
なんかこう、
「ロボットが動かなくなること。それは死なのか、休眠なのか?」
みたいなのは、私はすごく個人的に気に入ってるテーマで、
なんかいずれ自分の創作に反映させたいなーと思っていて考えているものであったため、
むーん🌙さんの所のロボットたちも、いつか動かなくなっちゃうのかなあ……なんて思いつつ、ロボットの死とは多層的になるのかもしれない、などと月に残って眠りについているあの子に想いを馳せつつ、考えたりするのでした……😊🌙