次の千年はわりと緩やか。
だけど常に戦争は続く。
勇者を殺すと次が呼ばれるので簡単には殺せない。
初代のようなハズレ値が当たると厄介なので、教会に失敗認定されない程度のそこそこの強さの勇者をなるべく長く生かすようになる。
根本の問題は召喚システムだが、これを壊すと人類側が弱くなりすぎる。
この頃には魔族からの人間のヘイトもとんでもなく。人間は滅ぼす対象になっている。
また魔族世代交代が続いた影響で、魔王をナメる派閥も現れる。
絶対的な強さがあるものの、基本城に引き籠りで研究開発をしていること。
主に内政ばかりしていること。
強さが絶対の価値観の世界なので内政官は武官にナメられる。
その上、魔族にとって魔王は守り神のようになっていて。
逆らったら怒られるけど殺されはしないと認識されたのがよくなかった。
魔族の過激派が徐々に止められなくなり、ここからは魔族優勢の時代になっていく。
魔王自身も自力で異世界を渡った時は過激な人間だったが、時代を経て精神が落ち着き。
また自分が上位の存在だという自認が強くなったことから、人間も魔族も下位存在として見る視点が強まる。
動物同士が争っているのをコントロールするような感覚に近くなる。
人類社会の荒廃が酷くなったことと、召喚を止めるために魔王が考えたのが、召喚のハッキング。
次の召喚のタイミングでシステムに干渉し、自分が召喚された日本人としてグレッドガルド皇国に潜り込んだ。
ここから二代目勇者としてふるまう。
聖剣も問題なく使える。
剣の形状は初代は長剣。二代目はレイピア。
剣で戦うスタイルではなくレイピアを魔術師の杖のように魔術媒体ということにして。
主に魔術や魔法で戦う。
ここからすることは初代の時代の逆。
襲い来る魔族軍を手加減しながら追い返し、内政強化をする。
文化や技術の発展。法の整備。インフラの整備。
こういったことを積極的に行った。
魔術院というものを作り。
魔術を学問化して技術として伝える仕組み、育成の仕組みを作った。
商売の概念の強化を行い。この時代から商会や市場などが発展することになる。
こうして一度壊滅に近づいた人類社会を復活させた。
・この頃のエアリス
初代を呪い殺した後は教会にも勇者にも協力する気がなくなり、どの勇者にも話しかけることはなかった。(本人談)
そのため管理人格が聖剣にあるという事実は知られていない。
二代目にも話しかけることはなかった。
精神だけで存在することになり、聖剣の中からただ歴史を見つめていた。
最初は興味がなかったが優秀すぎる二代目の異常性に徐々に気付き、彼に注視することになる。
彼女は生前、加護に任せた戦いをした。魔法の才能も高かったが撲殺に拘って魔術や魔法を身に着けなかった。しかしその無知と脳筋が原因で騙されてこんなことになったので少し反省をした。
二代目に話しかけることは最後までなかったが、彼の魔術や魔法の技術を見て学んでいた。特に魔術魔法の制御技術をここで学び、後に弥堂の時代にそれが役立つことになる。
ただ魔王=勇者ということはここでは気付くことはなかった。
二代目勇者の最期
適当なタイミングで皇族の女と結婚し、誰にも真実を告げることなく適当に何十年後かに寿命での死を演出して魔族の国に帰った。
この前に召喚システムに●●●●●をつけ。
初代のようなヤバイ勇者が生まれないよう制限した。
弥堂に【18文字検閲】かもしれない。
・後世では
彼の功績は戦争よりも文化の発展の方が目立った。
そのため初代は剣の英雄として伝承され。
二代目は賢皇として伝承される。
・二代目のノート
この時代の時に、『世界』の仕組み、歴史の真実、勇者の真実など。この世界で隠されたことの殆どや。霊子、魔素などの伝えられていない物質の説明解説。
彼が開発した魔法を再現する魔術や、死者蘇生の魔術、レイス化の魔術。数えきれないほどの禁断の情報を日本語で書いて残しておく。
それがルナリナの先祖であるクロイツヴェルグ家に、勇者からもたらされた魔導書として保管される。実際に解読されれば最も凶悪な魔導書でもある。
これが後に弥堂の手に渡った。日本語なので他には誰にも解読できなかった。
この二代目からの手紙であり、餞別でもあるノートから様々なことを知り、彼の意識に影響を与える。
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二代目の時代はここまで。
初代が剣の勇者の英雄譚で、二代目は内政チート物語。
何か問題があればおねがい