昨日ちいかわの映画2回目の鑑賞をしてきました。何故短いスパンで行ったのかと言うと、特典が欲しかったから。結果は……またカニちゃんでした。カニちゃんに縁があるなぁ。3回目観に行った時にも特典がもらえたら、またカニちゃんになる可能性も高いかな。カニちゃん可愛いので何体いてもいいんですけどね。
2回目の鑑賞では、考察動画をたくさん見ていたのもあって全てのシーンの意味が自分なりに理解出来ました。分かった上で観るとより一層深みが増して、ナガノ先生は天才だなあと改めて実感しましたね。まだまだ観ようと思います。
でも次はパンフが手に入るようになってからかな。やっぱパンフは欲しいですよ。制作裏話とか知りたい。
で、タイトルの引き算の美学と言うのは、ちいかわの事なんですよね。ちいかわって引きに引きまくっていいてスゴイなと。残酷な展開も多いこの作品ですが、本当にグロいシーンは直接は見せないんですよね。でもそれが起こった事はしっかりと描写する、そのダメージコントロールがうまい。ちゃんと読めば誤読は起きないんです。その分救いもなかったりしますが。
ちいかわのキャラでちゃんと喋らないのが多いと言うのはどう言う事なのかと考えていたんですが、唐突に自分なりの答えが出ました。動物です。人間には鳴き声にしか聞こえない。でも動物同士ではちゃんとコミニュケーションが取れている。アレのメタファーなんじゃないかなと。
うさぎにしてもちいかわにしても、他の作中キャラとはちゃんと意思疎通が出来ているでしょう。人間には理解出来ないだけなんです。物語でそう言う描写をしていると言うのがそもそもスゴイ。普通はとても出来ませんよ。
そして、喋らせないと言うのは不自然な会話にならないと言う利点もあります。創作物ではよく相手の名前を連呼すると言うお約束がありますが、リアル会話で相手の名前を言う事なんてあんまりないでしょう。ちいかわでは基本会話で名前は呼ばれないんですよ。だから違和感を覚えないんだなぁ。
引き算の美学はモブキャラにも当てはまります。ちいかわのモブキャラはのっぺらぼうで色も単色。すごく分かりやすいですが、それだけだと他の創作物でもデザインを単純にした記号モブキャラが出てくるものはありますよね。
ちいかわがすごいのは主人公と絡むようになってもそのままと言うところ。モブからカラフルなネームドに進化するパターンもありますが、現時点(※執筆時)で確認されているのはカニちゃんだけです。セイレーン編の需要キャラのヒトハとフタバは最後までモブデザインのままでした。アレはアレだから良かった部分も大きいのですけどね。表情がないから感情が読めないとか。でも読めるんですよね、感情。シワだけで察せられるの、すごい。
そうして一番の引き算はその世界観でしょう。ちいかわには奥深い設定がありそうなのですけど、今のところはっきりとした説明はありません。それが語られるとしたら、そう言うエピソードが用意された時なのでしょうね。
ちいかわの生態の謎、各地に残されたお店などの施設の謎、鎧さんの正体、湧き出る食べ物の謎、全てが都合の良いファンタジー世界なのか、それとも――。
既にそうなっているからキャラ達は疑問を持たずに生活している。疑問を持っていないから説明しないし、当たり前だからその謎を解明しようとも思わない。あんなに謎に満ち満ちているのに。
読者に不思議な現象を見せるだけ見せて放置出来るのってスゴイです。普通の作者は設定を作ったらすぐに提示しがち、説明しがちなのに。
と言った感じで、ちいかわはすごく高度な事をしていると言う話でした。それでいて基本的にはゆるふわな展開をしているんですよね。そこが一番すごいなあ。