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魔導少女ぷりん 第20話

 ぷりんが真宙の家で生活するようになってから1ヶ月が過ぎ、彼女もすっかりこの世界に馴染んでいた。普段は居候のような感じで家の手伝いをしたり、暇な時は興味の赴くままに好きな事をしたり……。ただ、真宙が帰宅するとすぐにぷりんは真昼の部屋に入り浸るのだった。

「でね、近所にビルダっているでしょ? あの子が……」
「え? 何?」
「黒猫だよ。中々にいいマナを持っててね、私、好きなんだ」
「この近所に黒猫の野良なんているんだ?」

 ぷりんはその日にあった事を何もかも真宙に報告するため、普段の彼女の行動は結局丸分かりだったりする。流石魔法陣から現れただけあって、色んな動物と会話をしたり、人間には見えないものが見えたり、それぞれに内在するエネルギーもひと目で分かったりするらしい。そう言う信じられないような話、最初は真宙も半信半疑だったものの、今ではすっかり受け入れていた。

「ビルダは木下さんちの猫だよ。よく抜け出して色んな話をしてくれるんだ」
「あ、そうなんだ。面白い?」
「すっごい面白い! 前世の記憶も神界からの使命もしっかり覚えていてね……」
「へ、へぇ……」

 受け入れたとは言え、たまに理解の追いつかない話が普通に出るため、そう言う場合の真宙の表情は固まり、その話は右から左へと受け流されるのが常だった。ぷりんはそれでも構わずにずっと同じテンションで話し続けていく。そう言う日々がもう当然のようになっていた。
 
 そんなある日、真宙が学校から帰宅するとまたいつものようにぷりんがやってくる。いつもなら先にぷりんが今日あった事を報告して会話が始まるものの、この日は違っていた。
 部屋のドアが開いた途端に秒で振り返った彼女は、いつも違う雰囲気に若干戸惑っている同居人の顔を真剣に見つめる。

「ねぇ、ずーと聞きたかったんだけどさ、結局魔導少女ってなんなの?」

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