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魔導少女ぷりん 第7話

 ぷりんはまるで最初からそこにいたみたいな存在感で、瞬きの瞬間に現れた――ような気がした。まるで登場の瞬間をカットされたような奇妙な違和感を残して。
 彼女は真宙と向きう後とニコリと微笑む。

「私の言葉は誰も疑わないの。その言葉が真実ならね」
「そ、それもあなたの能力……的な?」
「私の言葉を疑えるのは真宙だけだよ」

 この2人の会話を聞いている最中も、由紀子は何も口を挟まなかった。この会話自体に全く違和感を禁じていないのだろう。まるで自分が大きな嘘の中に1人だけ浮かんでいるような感覚に陥った真宙はぷりんの手を取るとそのまま自室へと向かう。

「ちょっと来て!」
「わっ」

 強引に彼女の自室に引き込んだ真宙は、部屋のドアを閉めるとくるりと振り返り、目の前の自称魔導少女と改めて向き合った。

「私だけが色々と知らないのは分かった。じゃあ、説明してくれる?」
「うん、いいよ。当然だよ」

 ぷりんはこの展開もまるでそうなる事が予定通りだったみたいな余裕っぷりで、ふんすと胸を張る。そんな彼女の態度を見た真宙はちょっとかわいいなとか思ったのだった。

「で、真宙は何を聞きたいの?」
「え、えーとね……?」

 さっきまで勢いで喋っていたため、改めて聞き返された真宙は思わず言いよどんでしまう。そこで改めて顎に手を乗せると、まずは自分の頭の中を整理する事にした。そうして一番の疑問からひとつひとつ潰す事にする。

「あのさ、改めて聞くけど、あなたは何者なの?」
「私は魔導少女のぷりんだよ」

 ぷりんは能天気にニコニコ笑顔で真宙の顔を見つめる。自己紹介の時と同じ言葉を返されて、これは長くなるかも知れないと真宙は頭を抱えるのだった。

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