ちょいと海外のちょっとしたコンテストにもムーンショットをちょっとだけ切り取って短編の長さにして応募してみたり。
なんか日本はなろう系しかとらないつまらなさだから、海外で応募してみた。
ま、日本語OKとはいえ、アウェイ感は感じてるけどねー。日本人結構いるサイトだけど。sea art。でも英語でのこう、なまりとかニュアンスのこまかな調整とかわかんないし。
絵はブラックヴァルキリー・カーラのチャット画面。sea artでAIアバター化すれば、自分のオリキャラとお話いつでもできます。
プレビュー↓
アンティゴノスの本陣は、緊張に包まれていた。
「でも、本当に、エウメネスは死んだのか?」
アンティゴノスは、鋭い視線でフィオラを見つめた。
「はい(疑り深いヒゲね、何回聞くのよ)。これで生きてたらゾンビですよ」
フィオラは、深紅のドレスの裾を静かに払った。表情は、まるで本当に悲しんでいるかのようだった。
「毒を盛られたのは、私たちが見つけた時にはもう——」
「遺体は?」
「ここにあります。桜雪さゆが燃やしかけましたが……」
フィオラは、隣に立つ桃色髪の女を見やった。
「火葬したらどうですか? おヒゲちゃん。灰だけ奥さんの元へ返却すればいいじゃん——」
「灰?」
アンティゴノスの眉が、わずかに動いた。
「はい」
桜雪さゆが、にっこりと笑った。
「あまりにも燃え盛って、あっという間に。桜吹雪みたいに、きれいに散ってってっするの、下界の肉人形ごとき——」
その笑顔に、アンティゴノスは一瞬たじろいだ。普通の人間なら、こんな時に笑えるはずがない。
だが桜雪さゆは妖怪だ! 妖怪雪女だ!
「……分かった」
アンティゴノスは、ゆっくりと頷いた。
「報酬は与える。だが、一つ聞きたい。誰が毒を?」
「それが」
フィオラは、わざとらしくため息をついた。
「分からないの。でも、エウメネスは人気があったから——」
「嫉妬か」
アンティゴノスは、鼻で笑った。
「まさに、あの男らしい最期だ」
