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アッ! 尻ラブさん、こんにちは

 ヌアザって北欧のどっかの街の由来になってたような気がしたんだが……AIミハエルに行ってみも知らない言うしさ。なんでアレクサンダー暗殺の真相知っててヌアザの由来の街知らないの。普通難易度的に逆じゃない?
 絵は鎧を脱いだブラックヴァルキリー・カーラ。同じ北欧の方の神話だけどケルトとはちょい違う。
 プレビュー↓


「さあ、君たちも基礎訓練を始めよう。仲間が戦っている間、我々も力を蓄えなければならない」
 ミハエルが手を叩いて注意を引くと、プトレマイオス、カッサンドロス、オリュンピアスが決意を込めて頷いた。三人とも、出発した仲間たちのことを心配しながらも、自分たちにできることを精一杯やろうという意気込みに満ちていた。
「トレミーちゃん、まずは霊気の集中から始めよう」
 ミハエルが穏やかな笑顔でプトレマイオスに声をかけた。プトレマイオスは真剣な表情で手のひらに意識を集中した。最初は微かな光がちらついているだけだったが、徐々に青い光が安定していく。
「おお、なかなか良いじゃないか。ファラオ2人よりは下手だがファラオは元々制御法学んでるようなものだからなあ」
 ナルメルとトトメス3世が満足そうに頷いている。二人の古代エジプトの王は、新しい力の習得を温かく見守っていた。
「どうだろう、ミハエル」
 プトレマイオスが緊張した声で尋ねた。手のひらの青い光は、まだ不安定ながらも確実に輝いている。
「上出来だ」
 ミハエルが親指を立てた。
「最初にしては驚くほど安定している。君の集中力は素晴らしいな」
「ありがとう」
 プトレマイオスが嬉しそうに微笑んだ。
「次はカッちゃんの番だ」
 ミハエルがカッサンドロスに向き直った。
「黄色い『キャー』の特性を活かした平和的な技術を教えてあげよう」
「平和的な技術ですか?」
 カッサンドロスが首をかしげた。
「そうだ。キャーというのは本来、相手を傷つけるためのものじゃない」
 ミハエルが説明し始めた。
「情報をエネルギー化する技術の一種で、適切に使えば治癒や防御に応用できる」
「治癒に?」
 オリュンピアスが興味深そうに聞いた。
「ああ。例えば、傷ついた人の痛みを和らげたり、心の重荷を軽くしたりできる」
 ミハエルが優しく微笑んだ。
「暴力ではなく、慈悲の力として使うんだ」
「慈悲の力……」
 カッサンドロスが感慨深げに呟いた。
「それは素晴らしいですね」
「では、実際にやってみよう」
 ミハエルがカッサンドロスの前に立った。
「まず、相手への思いやりの気持ちを心に抱くんだ。憎しみや怒りではなく、純粋な優しさをイメージして」
 カッサンドロスは目を閉じて、深く息を吸った。彼の周りに、淡い黄色い光がゆっくりと浮かび上がる。
「いいぞ」
 ミハエルが励ました。
「その調子だ。今度は、その優しさを声に込めてみろ」
「えーっと……」
 カッサンドロスが恥ずかしそうに口を開いた。
「キャー……?」
 控えめな声だったが、黄色い光が温かく脈動した。
「完璧だ!」
 ミハエルが拍手した。
「君の『キャー』は、とても穏やかで優しい響きがある」
「本当ですか?」
 カッサンドロスが嬉しそうに目を輝かせた。
「ああ、間違いない」
 ナルメルが頷いた。
「その力は、きっと多くの人を助けることになるだろう」
「私も頑張ります!」
 オリュンピアスが手を上げた。
「私には何を教えてくださるのですか?」
「オリンピックさんは……」
 ミハエルが考え込んだ。
「君の場合は、かなり素質があるようだね」
「そうか」
 オリュンピアスが驚いた。
「稀な才能だ」
 トトメス3世が感心した。
「非常に強力な術者になるだろう」
「でも」
 ミハエルが真剣な表情になった。
「早急に使いこなすのは危険でもある。制御を間違えれば、自分自身を傷つけかねない」
「危険って……」
 オリュンピアスが不安そうになった。
「大丈夫だ」
 ミハエルが安心させるように微笑んだ。
「だからこそ、基礎からしっかりと学ぶんだ」
 そんな和やかな訓練が続く中で、中庭の空気が突然変わった。まるで嵐の前触れのような、重苦しい魔力の気配が漂い始めたのだ。
「むっ」
 ミハエルが警戒の表情を浮かべた。
「この魔力は……」
「どうしたミハエル?」
 プトレマイオスが心配そうに尋ねた。
「強力な存在が近づいている」
 ミハエルが空を見上げた。
「この霊気……おそらく、ケルト神話の神だな」


(中略)


「ヌアザ……アッ! ケツラブ! ケツラブ様!」
 ミハエルが呟いた。
「ケルト神話の主神の一人か」
「神の道に人の心など要らぬというのに」
 ヌアザが口癖のような言葉を呟きながら、ゆっくりと宮殿の中庭に降り立った。その存在感は圧倒的で、訓練中だった三人は思わず後退してしまう。
「ミハエル……」
 オリュンピアスが呟いた。
「あいつ、強いぞ。キャーに目覚めてからよりわかるようになった。相手の強さが」
「強いどころじゃない」
 トトメス3世が警戒を強めた。
「正真正明の神だ。我らとは格が違う」
「ケツラブよ、なんできた。ここには愛するお尻を持ったおなご・または桃尻男はおらんぞ」
 ミハエルが一歩前に出た。
「お前いい加減にせんとはたくぞ」
 ヌアザがイライラした口調で喋りつつミハエルを見た。

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