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倉井知信

  • @morizo1202
  • 2023年6月7日に登録
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  • 12時間前

    読書日誌01.Hの独白(午後の曳航)

    尊敬してた漢が、女の前でデレデレし始める。これは見るに耐えない独特の吐き気を感じるだろうな。 普段から尊敬してる上司にキャバクラに連れて行かれた時を思い浮かべてくれ。 苦楽を共にして、叱られてそれでもこちらを育てようと本気になってくれる。そんな男が女にヘコヘコデレデレしてるんだ。 『蛙化』なんで生優しい言葉じゃ表せないだろう? 場所が場所ならこう思うね。 『俺の中の神様を殺しやがったな』っていう、抜き差しならねえ殺意だ。 普段そんなことを思っても実際に灰皿を手に持ってぶん殴るやつなんでいない。そうだよな? でも登たちの凄いところは、その『失望』をランチタイムの愚痴なんかにしてやらないところだ。 確実に、粛々と。竜二の後ろで計画進めていく。 後半、クライマックスは穏やかなカウントダウンを進めて。 失望したらお前はどう処理する?笑って切り捨てるか?突き放して一生振り返らずに歩いていくか? 登たちは違う。 相手を愛していたからこそ、汚れる前に殺して、自分たちの中の『完璧』を『潔癖な粛清』ってやつで守ったわけだ。 失望を乗り越えて向き合う? 笑わせるな。 三島が描いたのは、その『失望』こそが人間を純粋な暴力へと突き動かす唯一のガソリンだってことだ。あんたの隣の奴は、まだ『殺す価値』があるかい?
  • 1日前

    読書日誌01.Mの日誌(午後の曳航)

    午後の曳航、そのあらすじは極めてシンプル。 少年たちが、1人の堕ちた英雄の殺害を計画する。 この一言に尽きるだろう。 しかしその経緯やそこまでに至る少年グループのあらゆる『失望』が刻銘に記されている。 登たち少年グループたちにとって竜二は『海という名の超克』を体現する英雄でなければならなかった。 しかし、その英雄があろうことか渇いた甲板ではなく湿気た家庭へと堕ち、靴下を脱ぐ。その瞬間に失望は『自分たちの信じた世界の汚れ』となる。 現代においては『蛙化現象』という個人感情の問題として片をつけるが、少年たちはその堕落に『粛清』を突きつけた。 失望を飲み込んで大人になるのを拒絶し、英雄の再定義として死をおくる。 美しくあり続けるために 相手を解体し 概念へと昇華させる それは現在こそマイルドだが行われる『蛙化現象』への対処の一つだろう。 我々が日常で感じるささやかな失望は、実は『粛清』へのカウントダウンに過ぎない。 あなたが愛する人の靴下の脱ぎ方に嫌悪した時、あなたの心の中には、すでに登と同じ剃刀が握られているのだ。
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