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「黒い母 影のない國」

首筋が痛んだら──それは、あなたの番。



太古の昔、王国は光に満ちていた。
女王によって祝福され、人びとは幸福を謳歌していた。
母なる太陽の光は、國にひと欠片の影を作らない程であった。
外界の人間は女王の王国を、影のない國と呼んだ。

歴史の裏側で、生きてきた者たちがいる。
影のない、逃げ場のない日差しに焦がされながら。
命を奪ってはならない。
小さな小さな声で、言い伝えながら。



七人の男女に共通する業と、死と隣り合わせの恐怖。
ばらばらだった彼らを、やがて一つの運命が導く。

命を奪ってはならないのは、なぜか。
影のない國とは、どんな国だったのか。

恐怖のオカルト群像劇、開幕──。

「黒い母 影のない國」
【五.二〇二五年九月三日】
【五.狭霧 毬】

https://kakuyomu.jp/works/822139838482908394

カクヨムコンテスト11 ホラー部門エントリー作品です。
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