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ぐちすて25話 とあるワンシーン

聖騎士団、シリュウの圧倒的な「精霊の力」
なす術もなくやられてしまう善だったが…

♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢

倒れた俺の前に立ったかと思うと、彼は剣を収め、手を差し出した。

「立て」

一瞬、理解が追いつかない。

「……?」

手を取ると、彼は俺を引き起こし、他の誰にも見えないよう、紙切れを一瞬だけ差し出した。

「……?」

視線で促される。
読め。覚えろ。
そう言っている。

口では、まったく違うことを言いながら。

「スカウトに来たが……期待外れだな」

冷たい声音。

「次に戦うことがあれば、容赦はしない。覚悟しておけ」

――だが、メモに書かれていた内容は違った。

『この会話は『神』に聞かれている。
 聖山エーテリオン地下迷宮
 50階で精霊王様に会え
 世界の真実はそこにある』

俺が内容を飲み込んだ瞬間、シリュウは紙を引き、微かに目配せする。

(理解したな)

そう言わんばかりに。
メモは一瞬で焼き払った。

「では、我々はここまでだ」

背を向け、淡々と歩き出す。

「また会いたくはないがな」

そう言い残し、聖騎士団は荒野を去っていった。

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