聖騎士団、シリュウの圧倒的な「精霊の力」
なす術もなくやられてしまう善だったが…
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倒れた俺の前に立ったかと思うと、彼は剣を収め、手を差し出した。
「立て」
一瞬、理解が追いつかない。
「……?」
手を取ると、彼は俺を引き起こし、他の誰にも見えないよう、紙切れを一瞬だけ差し出した。
「……?」
視線で促される。
読め。覚えろ。
そう言っている。
口では、まったく違うことを言いながら。
「スカウトに来たが……期待外れだな」
冷たい声音。
「次に戦うことがあれば、容赦はしない。覚悟しておけ」
――だが、メモに書かれていた内容は違った。
『この会話は『神』に聞かれている。
聖山エーテリオン地下迷宮
50階で精霊王様に会え
世界の真実はそこにある』
俺が内容を飲み込んだ瞬間、シリュウは紙を引き、微かに目配せする。
(理解したな)
そう言わんばかりに。
メモは一瞬で焼き払った。
「では、我々はここまでだ」
背を向け、淡々と歩き出す。
「また会いたくはないがな」
そう言い残し、聖騎士団は荒野を去っていった。
