私にとって、書くことは「伝える」ことそのものです。
自分なりのこだわりがあり、伝えたいものがあります。
それが何かと問われると、自分でもはっきりとは分からないのですが——
それでもできることなら、いつも何かしらの「前向きなもの」を届けられたら、と思っています。
もしかしたら、私はかつて闇を見たからこそ、光を求めるのかもしれません。
疲れたときほど、なおさら、光を追いかけたくなるのです。
たまに、小説の中に突然「誰か」への後書きを添えることがあります。
驚かないでくださいね。
そして、感謝の言葉も、そっと受け取ってもらえたら嬉しいです。
これは、私自身が「伝えたい」と思ったからこそ書いたものだから。
そして私は、ネット小説の本当の意味は、「縁を拾い上げること」にあると信じているからです。
「縁」——なんて、音にしても文字にしても、こんなにも美しい言葉なのでしょう。
私とミカンの出会いも、そんな「縁」でした。
少しだけ離れた公園で、ミカンは私のあとをついてきました。
家の近くまで来たとき、行き交う人に驚いて逃げてしまったけれど、
それから私は何度もその公園に足を運びました。
一度、二度、三度。
「もう一度、もし会えたら、今度こそ連れて帰ろう」
そんなふうに願いながら——
でも、どれだけ願っても、ミカンには出会えませんでした。
そして、もう諦めようと決めた日。
ミカンは、何事もなかったかのように、また私の後ろをついてきたのです。
家の前に着くまで私は気づかず、ふと振り返ったとき、そこにミカンがいました。
今度は、逃げなかった。
それ以来、私にはミカンという「光」ができました。
彼はとても写真映えする猫で、彼の姿を見るたびに、希望を感じます。
求めすぎない縁こそ、きっと最も美しい縁。
私は、出会えた縁に、できるかぎり精一杯応えたいと思っています。
ここまで読んでくれたあなたに。
よかったら、一緒にこの縁を拾い上げていきましょう。
——本日、少しお疲れ気味、でも前向きでいたい栗パンより
