敬愛する三島由紀夫先生が逝った年、昭和四十五年を舞台に書いた小説です。
先生の文学への敬愛と、先生の思想への葛藤を、女子大生・美智子の目を通して描きました。
先生の言葉は美しい。でもその言葉が「どこかへ向かっている」ことへの怖さも、正直に書きました。
万博の熱気、光化学スモッグの黄ばんだ空、よど号事件の衝撃・・あの時代を生きた人が「そうそう、あの頃は」と感じ、知らない世代が「こんな時代だったのか」と感じてもらえる昭和を、活字の重さとともに伝えたいと思っています。
なお、本作はフィクションです。護国義勇隊を含む登場人物・組織はすべて架空の設定です。