こんにちは、こんばんは、雪村ことはです。
先日の『開拓船〈自由号〉の記録』のあとがきに、コメントをくださった方、目を通してくださった方、ありがとうございました。
今日は『帝都オーレファルクのチョコレート薬舗』のお知らせです。
先日のノートで「公開はおそらくお盆のあたりになりそうです」と書きました。あのときは本業が立て込んでいて、正直、まったく見通しが立っていませんでした。(実際今もかなり忙しいのですが、、)
その後、思っていたよりもずいぶん早く仕上がりました。単純に、書いていて楽しかったからだと思います。ですので、お伝えした時期を前に倒します。
今夜、から毎日一話づつ。8/8の第13話で完結です。第5話まではすでに公開しておりますので、その続きからお届けする形になりますが、実は全体の構成を見直した時にお話を修正した方がいいと思い、かなり手直しをしました。手直しの内容は後半のお話における伏線のようなものを散りばめたのと、文章をスッキリさせただけで、お話の本筋自体は変更していません。
毎日お届けすることにしたのは、この話が一話ごとに困りごとの片付く連作で、その一つひとつが後半にかけて一本に繋がっていく形だからです。間を空けるよりも、続けて読んでいただいたほうが読んでいただくには良いかと判断したからです。
ここからは、書きながら考えていたことを少しだけ。
いま私がいちばん楽しく書いているのは、この薬舗です。
『自由号』は、温度を上げたくなる場面ほど上げないと決めて書いていたので、書いている間はずっと息が詰まっていました。その反動もあるのだと思います。チョコレート薬舗はそれとは真逆なのでお話を書く時間が、いまはとにかく心地よいです。
また、寄り道をしてみて分かったことがもう一つあります。
本編を離れて別のお話を書いていると、書いている最中に「これは別の話にも使えるのではないか」というものが、勝手に湧いて出てきます。『自由号』のときもそうでした。いまもそうです、、
たとえば、この間ふと『焦牙の嵐』を読み返しました。以前公開した、一話完結の短いお話です。
読み直してみて、もう少しこの路線で書けたのではないか、と思いました。乾いた文章で、片付かないものは片付かないまま置いて終わる。ああいう書き方を、あのときの私は手前で止めてしまっていた気がします。
それを『自由号』でやったこと——淡々と事実を綴じていく書き方や、いまの時代のほうから材料を取ってくるやり方——と組み合わせたら、何ができるだろう。最近はそんなことを考えています。まだ何も形になっていませんので、お約束をする話ではありません。頭の隅に置いてあるだけです。
それから、これとはまったく別の話をもう一つ。
最近たまたま、ハイファンタジーの名作と呼ばれる一本を読む機会がありました。世界そのものを一から立ち上げて、その重みだけで最後まで読ませてしまう。私がこれまで書いてこなかった書き方でした。いつか一度、そちらもやってみたいと思っています。
作品名はあえて挙げません。『自由号』のときのように、その作品を下敷きにして書くという話ではないからです。名前を出すと、そこから受けるイメージのほうが先に立ってしまうように思いました。読んで、いいなと思った。今日のところはそれだけです。
と、並べてみると散らかっていますね、、
順番は変えません。まず『チョコレート薬舗』を最後までお届けして、そのあとに異世界奇譚の幕間、そして第五章です。ここは先日お伝えしたとおりです。
これからの八日間、毎晩お付き合いいただければ幸いです。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。