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寿司天、真の最終話を公開&あとがきにかえて

 どうもこんばんわ、いつもながら主張と思想強めでウザがられがちな川中島ケイです。近況ノートまで読んでくれる相互の方はすでに分かり切ってることかもしれないですが><

 先ほど、代表作「寿司から始まる天下泰平」最終話・其の弐「真の天下泰平とは」を投稿してまいりました。

https://kakuyomu.jp/my/works/16817330667670056330/episodes/16818622175092167735

 このエピソードを持って完結となりますが、それに関して完結のついでにちょっと語らせてください。(まあ長いので、適当に読んでね(;´・ω・) 


 2001年の9・11、アメリカ同時多発テロ事件からだから25年近く? もう自分の人生の半分以上になるかな。ずっと「平和ってなんだろう?」と私は考え続けてきました。

 日本も含む先進国が、発展途上国の貧困や搾取の構造を省みずに「安く大量に便利なものが手に入ればどうだって良い」と暮らしているから、戦争は無くならないし貧富の差は埋まらない。

 日本の国内を見ても『勝ち組』『負け組』と分類されるように、働いても働いても生活が良くならないどころか最低限の暮らしさえ出来ないような人がいる一方で、生活するのに充分すぎる稼ぎを得ている人達は富の再分配どころか高級時計やバッグ・流行りのファッションやスイーツに金をつぎ込んで何とも思わない人たちもいる。

 これは本当に平和って呼べるものなんだろうか? ってずっと思っていました。


 多分このままその傾向が進めば、貧困~中流家庭から育った人たちは(私も含め)生活苦で相当厳しい所まで追い詰められる一方、親が金持ちだったり政治家・公務員の家だけは我関せず。自分たちの歩いている床の下に人がいて平気で踏みつけている事すら気付かないそんな世の中が来るんじゃないかと思います。

 いや、もう半分ぐらい来てるのかもしれない。

 そうなった時に必要な事は「自分よりも困っている人がいれば助ける事を優先する」「自分の生活を支えてもらってる分だけ、自分も誰かを支える」という意識を国境も生まれや育ちも越えてみんなが持っている事。それしかないと思っています。


 そういう平等・公平な世の中を、せめて物語の中だけでも再現する事が出来たなら、影響力なんて無いかもしれないけれど何らかの提示になるのかもしれない。そう思って蛇足かもしれないけれど最終話・其の弐を書きました。


 いや、この最終話に限ったテーマではなく。

 この「寿司天」は『手を取り合えば争い奪い合うことなく、共に豊かになる世を創れる』という意識を戦国乱世でも再現する、という事が半分ぐらい書き上げたあたりから大きなテーマとしてありました。


 あくまで私的見解ですが、私の住む越後の英雄・上杉謙信だって領土を広げる野心ではなく、困ってる者(足利将軍や関東管領上杉家に組する者たち)を見捨てておけない義の為に関東・越中・信濃と転戦せざるを得なかった。

 一方の武田信玄も甲斐という山国は米が取れずに領民が貧しい暮らしだったからこそ信濃に攻め入り、塩が採れる海が必要だったからこそ駿河に攻め入ったり越後とも対立していた(越後との対立は善光寺の利権絡み説もありますが……それも貧しい祖国を少しでも豊かにするためだったと思えば)

 そんな事情があって手を組めなかった者たちが手を組んでいけば、江戸幕府よりも更に良い天下を、ひいては今よりも泰平と言える日本を、創れていたかもしれない。そういう理想論を体現して書いていたつもりの作品です。

「いや、ただのパクリネタ満載のギャグじゃねーかw」「そんな壮大なテーマとかギャグに要らんねんw」とか言われそうですが、そんな思いを込めて書き上げました。


 最後にこの作品の(勝手に)エンディングテーマ

 goo goo dolls/better days

 https://www.youtube.com/watch?v=2XKesNR-GHU

 2006年の曲なのですがもう20年近く、何よりも一番好きな曲です。動画の和訳はちょっとニュアンスが違うな、と思う部分がありますが、2番の
『一人の愚かな少年が世界を救えるなら、その可能性を持つ子供がこの世界に百万人も居るはずなんだ。僕らが立ち止まり、彼らの為に祈る事が出来たなら』(歌詞カード添付の和訳より引用)
 という部分が本当に好きで、そういう世界になってくれたらいい、と心から願っています。20年近く、変わらず。

 長くなってしまいましたが、どうかこの日本も今よりも少しでもマシな未来になってくれるよう、少しでも手を取り合って貧しさや不条理を無くしていけるように祈りながら、こんなギャグ作品ですが少しでもその意識に向けさせる一助になってくれる事を祈って、この寿司天という作品を終わります。

 読んでくれた方々、本当にありがとうございました。

2件のコメント

  • 完結おつかれさまでした。
    おめでとうございます。

    >手を取り合えば…
    人間とAI猫ちゃん、とかも、そんなイメージのお話でしたね…。
    川中島様のテーマなのですね。
  • 三奈木さま、ありがとうございます。

     『猫の楽園』も考えてみればそうでした。

     どんな状況に置かれても手を取り合って協力し、不条理を無くしていく事。それは私自身にとっての人生のテーマなのかもしれません。舞台や場面は替われど多分、そういうメッセージのある作品を書いていくのだろうなと思います。

     今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
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