秋犬さまの企画で書きました。
事件背景や設定描写を書かずに、主人公の様子、状況のみ書きました。
一人称視点かというと、あえて「私」の記載は無くして、動いている主人公と、状況を言語化している主人公にしております。
▼Silent night▼
https://kakuyomu.jp/works/822139841723307227以下、ネタバレ的解説。
主人公は自殺を考えていますが、何のためにクリスマスビレッジに行ったかというと、スーツの男に会うため。
主人公は、断捨離でこれまでの自分の人生に意味がなかったと悟り、自分の最後を命がけの救出に充てることに決めます。
それをサポートするのがスーツの男ですが、彼は悪魔でも神でも天使でも構いませんし、実際は存在しなくて主人公の妄想でもいいです。
主人公の望みを叶えるように、電波塔のテロについて教えてくれます。
ハンドベルが鳴り始めた頃、電波塔入り口で車両で突っ込むテロがあり、さらに展望台でも爆破が起こる予定でしたが、主人公が一般人の死傷者が出ないような行動に出ます。
主人公は自殺願望により頭がおかしくなっているので、テロリストに近い感覚を有し、むしろ彼ら側として彼らを見抜きます。
だから最後の叫びは、命をかけた行動とセリフに矛盾があります。
幸せな人間になれず、残酷な人間にもなれない主人公。
宙吊りになるのは、英雄行動も屍になればそんなもんと読んでもいいし、落下によるさらなる損傷が無いようにという慈悲ととってもいいし、魂の悪に対する罰と見てもいいです。
全体的に、都会のすぐに忘れ去られる事件としての軽さを意識しました。
良かったら読んでくださいましー。