飽和
https://kakuyomu.jp/works/2912051606427765073/episodes/2912051606428206776分かりづらい首への簡単なコメントと、最後に全体へのコメントを載せます。
私は基本的に、完成した作品の解釈は読者によって異なって良いと考えていますが、「意味不明」で終わってしまうのも悲しいことだと思っています。
あくまで解釈に困ったときの参考程度に読んでいただけたらありがたいです。
コメントの内容は最低限にしてありますので、余白に思いを馳せて頂けたらとても嬉しいです。
① 中足骨頭部を冷やす板の間の 粘る湿気が胃を沈ませる
朝、板の間に足をつけたときに感じる湿気が身体の内側まで染みる感覚から。
③ 雨樋の白む雫にへばりつき 奥歯を潰す カンダタの綱
雨樋に光る雫を見ていたら、『蜘蛛の糸』のカンダタが重なった。
④ 総毛立つ 赤星が咲く梨の葉の 海馬を犯す残滓を掃う
梨の葉についた赤星病を見て、記憶の奥底が掘り返される。
⑨ 朱赤引き株間をよぎる楊貴妃や レゾンデートル 蚊絶やしに落つ
トロ舟を泳ぐ楊貴妃メダカの生きる理由を「カダヤシ」にしてしまっている。
⑩ チドメグサ ポリエチレンを掻い潜り 何ゆえ生きる 我が庭の地を
防草シートの隙間から、それでも生えてくるチドメグサに。
【連作として】
じめじめとした夏の朝、庭を眺めながら詠んだ10首です。
湿気の飽和だけではない、様々な飽和感を散りばめ、高め、最後に問いました。