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創作村あれこれ⑧ ルーツ

私の創作における影響源は、主に三人の作家にある。
貴志祐介、乙一、そして伊坂幸太郎だ。

もちろん、美少女ゲームの最盛期に触れた奈須きのこや虚淵玄、田中ロミオ、さらには講談社メフィスト系の西尾維新、舞城王太郎なども刺激になった。暗黒小説も好んだ。特に花村萬月が好きだ。
ライトノベルでいえば、鷹見一幸が真っ先に浮かぶ。一番最初に読んだライトノベルだったからである。

しかし、軸として色濃く残っているのは、やはりこの三人である。

貴志祐介からは心理の暗部に迫るサスペンス力を、乙一からはダークな美学や絶望の中に潜む切なさ、そして短編の構築力を、伊坂幸太郎からは軽妙な会話や人物描写の自然さを学んだ。

私の文章は、これら三者の要素が混ざり合い、無意識のうちに「自分の色」となっているような気がする。

創作村にも、実にさまざまな者がいた。
彼らもまた、それぞれ独自のルーツを持っている。

たとえば、ある仲間は貴志祐介や舞城王太郎、梅原克文の影響を強く受け、別の仲間は馳星周や笠井潔、上遠野浩平の色を文章に取り入れている。

さらに、奈須きのこや鋼屋ジン、タカヒロといったライターのみをルーツに持つ者もいれば、麻枝准や奈須きのこ、久弥直樹の感覚を大切にしている者もいた。

森博嗣や麻枝准、奈須きのこの影響を受けた仲間は、なかなかに独自な世界をつくっていた気がする。特に印象に残っているのは、清涼院流水・西尾維新・井上ひさしの色を併せ持つ人物だ。物語というより、ほとんど言葉遊びに近い作風である。

こうして見ると、奈須きのこの影響、やはり強いな……!

村民たち一人ひとりの色が入り混じることで、村全体の空気が生まれる。その空気が、間接的に私の創作にも影響を与えているのだ。

諸君も、自分の仲間や周囲の影響源の中で、「この人の色が強い」と感じる存在はいるだろうか。三人ほど、挙げてみてほしい。ついでに、その作家のおすすめ作品などがあれば、ぜひ伺いたい。


最後に、個人的なおすすめ作品も紹介しておこう。

貴志祐介『黒い家』『クリムゾンの迷宮』
乙一『はじめ』『陽だまりの詩』
伊坂幸太郎『死神の精度』『チルドレン』

どれも、ぜひ手に取ってほしい。

15件のコメント

  • 自分の創作ルーツですか……。
    私の場合はないんですよねぇ。というのも、私はそもそも小説を読まずに育ってきましたのでw
    ですので文章においては完全に我流です。

    ただ「物語の創造」においてはマンガとアニメから影響は受けております。
    3名と代表作(というより、私の好きな作品)を挙げるなら……。

    富野〇悠季 『ガン〇ム』
    藤田〇日郎 『から〇りサーカス』
    水上 悟〇 『惑星のさみ〇れ』

    ですかねぇ。(3人目の知名度の低さよww)
  • 三鞘ボルコムさま

    ふむ、なるほど。三鞘さまの影響源を拝見すると、ちゃんと「物語側の血筋」は見えてくる気がしますね。

    水上悟志は、まあ仕方ないです。名作ではあるのですが、どうにもメディア展開に恵まれない。
    『惑星のさみだれ』も、9巻まで刊行されたところで勧められて一気読みし、めちゃくちゃ泣きました。そこから10巻の発売まで一か月も空いていて、さらに別の意味で泣いた記憶があります(笑)。

    個人的には、『スピリットサークル』の方が好みですね。特に未来編がすごく良くて、これを短編にしちゃう天才さに震えましたw
  • 明けましておめでとうございます。
    今年もよろしくお願いします。
  • KAZUDONAさま

    おめでとうございます。
    本年もどうかよろしくお願いいたします。
  • ぶ、文章ルーツ……!w
    描き始めた頃に読んでたのは「栗本薫」「菊地秀行」「田中芳樹」だったはずですが、時間経ちすぎて全く原型を留めていませんね。

    そういや平井和正に文章が似てると言われたことがあります。読んでたはずですが、どんな文章か覚えてないので無意識の一致なのかも。

    作風的にはやはり漫画ですね。
    「荒木飛呂彦」「藤田和日郎」「萩尾望都」辺り。まだこちらの方が原型留めてる感あります。
  • 三人かあ⋯⋯二人までは比較的すぐ出てくるんですが、三人目が横並びでたくさん出てくる感じで、決めがたいやつ。

    一番は多分、冲方丁なのだと思うんです。
    作家性の細かい部分に合わないところはあるし、書いてる作品すべてが合うわけでもないんですが、『マルドゥック・スクランブル』のカジノパートで圧倒されたことと、『シュピーゲル』シリーズのクランチ文体がとても心地よかったのが記憶に残っています。

    二番目に思い浮かぶのは川原礫です。
    僕が「ワードギア」にアクセスするようになった頃にはSAOは結構先まで公開が終わっていて、ネット上のいろいろな小説を読んで回った日々の代表的な思い出として川原作品を思い出します。

    三番目はだいぶ決めがたくて、全体を見返すと小中高or地域の図書館系か、ライトノベルで富士見ファンタジア系辺りかでくくれそうな感じです。
    上橋菜穂子、宮部みゆき、星新一、SFとファンタジーの世界名作全集、江戸川乱歩とル・ブランの全集、あたりは既刊を周回していた記憶。ライトノベルは作者さんの名前を覚える習慣がなくて、シリーズで覚えていました。『ストレイト・ジャケット』『神様家族』『ゼロの使い魔』『ムシウタ』『マスラヲ』⋯⋯。

    オススメも何もない作者ばかりですが、単純に自分が長く読み返したい三本を上げるとすると、

    ・冲方丁『マルドゥック』シリーズ
     ⋯⋯と書くのはズルすぎるか。でも『スクランブル』がダメでなかったなら『ヴェロシティ』は少なくとも推したくて。セットで。

    ・川原礫(というよりもウェブの名作群の思い出から)
     これこそ言うまでもなさそうですが、最近はスレの思い出にまつわって『ゴブスレ』と『まおゆう』を書籍版で通し読みしました。
     『レイン』は肌に合わなかったことを思うと、世代だったのか。
     商業的に売れてこそ正義、というスタンスを踏まえるなら、どちらもヒットはしたけれどまだ続刊があってアニメ化も長い『ゴブスレ』でしょうか?

    ・上橋菜穂子『守り人』シリーズ
     いっぱいありますが、手に取りやすいのと、最後まで今の立場から通して読みたいという意味で選びました。
     受験と勉強に追い立てられるようになる前、読みかけのシリーズたちの続きが出るのを楽しみに待っていたあの頃に、また帰れたらなあ⋯⋯。と、このごろ切に思っております。
  • 梶野カメムシさま

    ルーツですw
    心に師匠と申しますか、たぶん、いるんですよね、きっと。
    書き終えて、俯瞰的に見て、あるいは他者に読まれて「なんだか、この作家に作風似てない?」的なものが滲むといいますか、憧れ的な何かと申しますか。きっと、そんなのです。
    クインサーガ、バンパイアハンター、銀河英雄伝ですね。平井和正というと、ゾンビーハンターですか! いや、懐かしい。


    >作風的にはやはり漫画
    黄金期ですねー。そこは避けては通れないといいますか、男の子の聖書的なものですからね。
  • 伊草いずくさま

    ですです。大体、二作家まではすんなりと出ると思うんですよ。
    だから、三にしてみました。多分、そこに色々と作家性と申しますか、色が出て面白いだろうな、て思いまして……(笑)

    こう、好きな食べ物を三つ挙げてみて! みたいな感じです。

    >冲方丁
    あー、なるほど。そのラインナップを拝見して腑に落ちました。
    確かに、伊草さまの作品を拝見したときに、冲方丁のようなイメージは滲んていたように感じました。

    わたしもマルドゥックスクランブルは好きですが、他は首を傾げる感じですね。

    川原礫は良くも悪くも、時代をつくったというイメージがあります。ちょっと言い方が悪いですが、世の中に蔓延っていた「U-1」が「キリト君」に変わった瞬間だったな、とも(苦笑)

    私の世代ですと、Keyの麻枝准、型月の奈須きのこなんかが二次創作界隈を盛り上げていたのですが、SAOが入ってきて激変したといった感じですね。

    >上橋菜穂子『守り人』
    いいですね、精霊の守り人。
    困るのはこういった戦記ジャンルと申しますか、この系譜はきっと、終わらない事なんですよね……。小野不由美「十二国記」もそうですが、新潮社頼むぞ……!
  • ほぼほぼ知ってる名前で笑いました。

    CROSS†CHANNELが今のところ人生で一番影響を受けた物語です。
  • 遠藤孝祐さま

    ナカーマ。
    CROSS†CHANNEL。そういえば、田中ロミオも色々と各方面に影響を与えてましたね……。私は最初の美希が大好きです。

  •  心の中にいる師ですか。面白そうな話題っ!

     全方位からツッコミが来そうですが。

     私は三浦哲郎さんと森鴎外さん。

     この二人は外せないとして、桜庭一樹さんとかでしょうか。三人となると。

     なんにせよ、ドコガッ!? って声が聞こえてきますが(苦笑
  • 千古不易さま

    ……え? メフィスト作家では、ない?

    三浦哲郎というと「忍ぶ川」ですかね。森鴎外は、なんとなく千吉さまの作風に影響がのっているイメージがあります。

    桜庭一樹を忘れていました。「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」は超傑作ですよね。

  •  そう! めちゃくちゃ勘違いされますがっ!

     言われるまではあんまり触れてなかったのもあって、普通に文学青年してました。忍ぶ川もええですが、なんと言いましても白夜がですなっ! 良いっ!

     雪をさ、踏み締めるような感じのね、ああもう堪らんのですよぉっ!

     砂糖菓子も好きだし、ゴシックも好きだし、ろりが好きだッ!

     少女がですねえっ! 苦悩するあの手触りがッ!

     ラノベは好きですし、語りたい話も多い。ですがラノベは案外私の中身はこうなってます(苦笑

  •  千古です、あの、今気付きました苦笑
  • 千古不易さま

    あ、本当にすみません。名前間違えるとか失礼過ぎた……。千古さまです。

    >白夜
    こちらでしたか。剥き出しの生といいますか、作者自身の体験が絡んでいるので、凄まじい筆力だった覚えがあります。

    >ゴシック
    >少女がですねえっ! 苦悩するあの手触りがッ!
    あー、なるほど。
    千古さまの描くキャラクターの軸といいますか、少し見えた気がします(笑)
    いいですね、私も好きですよ。
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