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創作村あれこれ⑥

諸君は、小説を書く際にプロットを立てるだろうか。

創作村で育った立場として、最初はプロットを立てなかった。
それは制限時間内に書かなければいけなかったのもある。取り合えず衝動的に書き出して何とか頭の中で整理を、そして帳尻を合わせる手法が正義だったのもあった。思い返してみると「デウス・エクス・マキナ」――所謂、「作者のご都合主義落ち」が多かったのはこれの所為だと思う。

なので、改めて、時間を三十分増やす事になった。たかが三十分。されど三十分である。これのおかげかは不明だが、ある程度の「納得性」は上がったように思う。

さて、このプロットであるが、正解を言えば『あった方がいい』。設計図を書かずにして家は建たないのだ。
とはいえ、設計図通りにいかないのが常であり、創作である。なので、ある程度の絵空事でいいので、要所とテーマだけは書き出す。ここをブレてはいけない。いわゆる大黒柱だ。面白くなかったり、首を傾げる作品はここがズレる傾向にあると私は考える。家が傾いていたら気持ち悪い。余談だが、日本のベンチは優秀だ。水平を整えているので、野宿には最適だ。つまり、そういう事だ。

ただ、プロットに拘り過ぎると筆が止まる。なので、書きながらある程度の流れを固めるという手法を私は取っている。起承転結だけを抑え、軸をしっかりと置いておくのだ。

千差万別のプロットがあるだろう。個人個人で色々とやり方があると思うが、はっきりというとプロット段階で「面白い」か「面白くないか」は決まるといっても過言ではない。どんなに良いアイデアがあっても、設計図としてしっかり成り立っていないと、物語がまとまらない。逆に、プロットがしっかりしていれば、後は書いていくうちにキャラクターや細かい部分がどんどん膨らんでいく。

特に重要なのは「起結」と「落ち」だと思う。要は、途中の展開がどうなるか分からなくても、最終的な目的地が決まっていれば自然な着地に持っていけるのだ。

基本的に編集経験や講評経験としてはプロットの段階から見てきた事が多かった。直しが比較的に楽な分、明確なテーマが感じられなかった瞬間に破棄できる状況でもある。結構な数が破棄になった記憶がある。なんなら、応募用の原稿を書き終えた後に全てを書き直した猛者もいた。直しの方向性も良かったのもあって格段に面白くなったのは間違いないが。

漫画であればネーム段階で没といった感じだ。これは決して意地悪で言っているのではなく、この時点で面白くないと絶対にどうにもできないからだ。

よく「直しの少ない原稿は良い」と聞くがその通りだと思う。


ということで、どんなプロットをどういう風に組み立てているか興味がある。因みに、創作村では様々なプロットがあったが、千差万別といった感じで面白かった。今度、飲みの席で適当に話し合ってそのままお蔵入りされたプロットを公開しようと思う。二次創作であるが、私は書かないので、是非とも誰か書いて欲しい(笑)

余暇があれば、是非とも見せて欲しい。
あ、添削はしないよ! 本当だよ!

6件のコメント


  • なるほど、面白そうな話題ですね!

    私の場合ですと。

     プロットは、複数個管理してますね。全く別のストーリーラインの、その中で常に頭の中にあるプロットを練り直してます。書く時に考えている、とはこれがまた違いまして。



     と言うのも。

     絶対的な整合性が必要でない場合はプロットはかなり簡潔で、プロットは要点に絞ってます。ストーリーラインとか、キャラクターの造形だとか伏線だとか、そうしたものは脳内で管理可能だなと気付いてからは周作に向ける分量を確保してます。

     頭の中で常に四本のストーリーラインを走らせて、その中で最も意図に沿ったものを選んでますね。頭の中で管理している分、設定だったり用語だったりの方が文字起こししてます。

     私の場合、公開していない作品の方が多くて、仕方なくプロット管理の無駄を極力排してますね。プロットの完成度は正直お粗末かなあと、自負していたりします。

     
  • 千古不易さま

    なるほど、興味深い方法ですね。頭の中で複数のストーリーラインを同時に回して、その中で意図に沿ったものを選ぶ、というのはかなり柔軟かつ効率的ですね。わたしであればかなりカオスになりそうです……。

    公開作品が少ない分、プロットの完成度を文字に落とし込む必要が薄いというのも納得です。
  • 「プロットは大事」その通りです。
    「起結は特に大事」まさしくその通りだと思います。

    ですが、私はプロットは書いたり書かなかったりですねw
    いい加減な性格が出てますねwww
    さらにプロットを書いても、プロットに従わないことも頻繁にありますw

    ホントにいい加減だなぁ……と自嘲しつつも、そんな私でも「プロットの重要性」には異論をはさむ余地がないのですから、どれだけ重要なのかは推して知るべしですね。
    「そう思ってるなら書け」ですか? ハイ……なるべくそうします……w
  • 三鞘ボルコムさま

    要は、入り口と出口さえしっかりしてたら、作者も読者も迷わないのかなー、という印象です。
    なので、私の場合は大まかな流れをザーッと書いて、強調したい箇所だけを膨らませる、というイメージでしょうか。

    >「そう思ってるなら書け」
    まあ、書いた方がいいのはいいですがw どうしても二度手間感があるという気持ちもわからなくもないです。
    なので、わたしも箇条書きとかが多いですねえ。後は、アナログ的手段で紙に書くことも。
  • プロットは書きますが、本編を書き出すと初っ端から無視してます。

    書く意味ないやんと一時期は自分にブチ切れましたが、プロットを書いていると実際の執筆が三倍くらい早くなるので、書いた方が得だとなってます。

    あまりいないタイプかもしれませんが、物語の終わりが書きたいタイプで、エンディングとか物語の締め方が先に浮かびます。なので、その締めに向かって整合性の取れる展開を組み立てていくみたいな作り方になります。

    ただ大いなる欠点があります。

    物語の終わりに重点を置くため、序盤から中盤は必要な要素をちりばめたりするフェーズなので、多分案外つまらないんです。WEB小説としては致命的です。
  • 遠藤孝祐さま

    >実際の執筆が三倍くらい早くなる
    おそらくは、流れや道筋が決まっているから迷い難いというのがあるのかもしれませんね。
    私の場合は衝動的に書き始めるとあっちへふらふら、こっちへふらふらとカオスになるので箇条書きで流れを決めるという感じです。

    >物語の終わりが書きたいタイプ
    いえ、これは結構多いと思いますよ。
    むしろ、ここを書きたい! と思いながらも、中々そこに辿り着かけずに挫折、というのが多いパターンかなとも感じます。

    >序盤から中盤は必要な要素
    WEB小説は初動が命ですからね……。気持ちがよくわかります。
    旅行で言えば「ゴールがいくら素晴らしくとも、そもそも出発地点に集合すらしてくれない」といった感じでしょうかね。
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