諸君は、小説を書く際にプロットを立てるだろうか。
創作村で育った立場として、最初はプロットを立てなかった。
それは制限時間内に書かなければいけなかったのもある。取り合えず衝動的に書き出して何とか頭の中で整理を、そして帳尻を合わせる手法が正義だったのもあった。思い返してみると「デウス・エクス・マキナ」――所謂、「作者のご都合主義落ち」が多かったのはこれの所為だと思う。
なので、改めて、時間を三十分増やす事になった。たかが三十分。されど三十分である。これのおかげかは不明だが、ある程度の「納得性」は上がったように思う。
さて、このプロットであるが、正解を言えば『あった方がいい』。設計図を書かずにして家は建たないのだ。
とはいえ、設計図通りにいかないのが常であり、創作である。なので、ある程度の絵空事でいいので、要所とテーマだけは書き出す。ここをブレてはいけない。いわゆる大黒柱だ。面白くなかったり、首を傾げる作品はここがズレる傾向にあると私は考える。家が傾いていたら気持ち悪い。余談だが、日本のベンチは優秀だ。水平を整えているので、野宿には最適だ。つまり、そういう事だ。
ただ、プロットに拘り過ぎると筆が止まる。なので、書きながらある程度の流れを固めるという手法を私は取っている。起承転結だけを抑え、軸をしっかりと置いておくのだ。
千差万別のプロットがあるだろう。個人個人で色々とやり方があると思うが、はっきりというとプロット段階で「面白い」か「面白くないか」は決まるといっても過言ではない。どんなに良いアイデアがあっても、設計図としてしっかり成り立っていないと、物語がまとまらない。逆に、プロットがしっかりしていれば、後は書いていくうちにキャラクターや細かい部分がどんどん膨らんでいく。
特に重要なのは「起結」と「落ち」だと思う。要は、途中の展開がどうなるか分からなくても、最終的な目的地が決まっていれば自然な着地に持っていけるのだ。
基本的に編集経験や講評経験としてはプロットの段階から見てきた事が多かった。直しが比較的に楽な分、明確なテーマが感じられなかった瞬間に破棄できる状況でもある。結構な数が破棄になった記憶がある。なんなら、応募用の原稿を書き終えた後に全てを書き直した猛者もいた。直しの方向性も良かったのもあって格段に面白くなったのは間違いないが。
漫画であればネーム段階で没といった感じだ。これは決して意地悪で言っているのではなく、この時点で面白くないと絶対にどうにもできないからだ。
よく「直しの少ない原稿は良い」と聞くがその通りだと思う。
ということで、どんなプロットをどういう風に組み立てているか興味がある。因みに、創作村では様々なプロットがあったが、千差万別といった感じで面白かった。今度、飲みの席で適当に話し合ってそのままお蔵入りされたプロットを公開しようと思う。二次創作であるが、私は書かないので、是非とも誰か書いて欲しい(笑)
余暇があれば、是非とも見せて欲しい。
あ、添削はしないよ! 本当だよ!